2019.08.21
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介護職員への賞与定期支給は7割、支給額57.6万円
離職率は改善傾向、介護労働安定センター調査

メディカルサポネット 編集部からのコメント

8日付けで公益財団法人 介護労働安定センターが、平成30年度「介護労働実態調査」の結果を公開しました。2018年度の介護職員(正規職員、月給制)に対する賞与支給額は平均57万6014円で、17年度と比べて7560円増えました。賃金と賞与は年々増加し、約7割の事業所が正規職員へ賞与を定期的に支給しています。介護サービスに従事する従業員の離職率は低下していますが、まだまだ人材は不足しています。

   

 介護労働安定センターが実施した介護労働実態調査によると、2018年度の介護職員(正規職員、月給制)に対する賞与支給額は平均57万6014円で、17年度と比べて7560円増えた。訪問介護員では40万3円だった。正規職員に対して賞与を「定期的に支給している」と回答した介護事業所は69.6%で、経営状況に応じて支払わない場合がある事業所などを含むと91.2%に達した。離職率は15.4%で過去5年間に1.2ポイント改善した。【吉木ちひろ】

 

 

 同調査では、全国の9102事業所から回答を得た。労働者を訪問介護事業所で働き、生活援助や身体介護を行う「訪問介護員」と、それ以外の「介護職員」に分類してアンケートを実施した。

   

 それによると、所定内賃金は訪問介護員(正規職員、月給制)で21万1732円(17年度比7097円増)、介護職員が21万7465円(同2614円増)だった。非正規職員で時間給の職員を比較すると訪問介護員は1293円で、介護職員の989円を上回った。

   

 賞与の支給状況については、正規職員に対して「定期的に賞与を支給している」と回答した事業所が69.6%、「制度はあるが、経営状況に応じて支払わない場合がある」が12.2%、「制度はないが、経営状況に応じて支給している」が9.4%、「賞与制度もなく支給していない」は7.0%、無回答が1.8%だった。非正規職員では、「定期的に賞与を支給している」事業所が40.4%で、「賞与制度もなく支給していない」は24.3%だった。

   

 訪問介護員と介護職員の1年間(17年10月ー18年9月)の離職率は15.4%(前回調査比0.8ポイント減)で、近年減少傾向にある=グラフ=。また、在籍者数に対する採用者数の割合(採用率)も減少傾向にあり、介護労働安定センターは「人材の定着が図られてきている」としている。1年間に採用した職員の人数や質の評価(選択式)では、「人数・質ともに確保できている」と回答した事業所が14.8%、「人数は確保できているが、質には満足していない」が25.0%、「質には満足だが、人数は確保できていない」が23.5%、「人数・質ともに確保できていない」が31.7%だった。

  

 

 

出典:医療介護CBニュース

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