2019.06.11
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3大死因は腫瘍・心疾患・老衰に―18年人口動態統計

メディカルサポネット 編集部からのコメント

平成 30 年(2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況が発表されました。死因順位第1位は「悪性新生物(腫瘍)」で1960(昭和56)年以降増加し続けています。第2位は1985(昭和60)年から「心疾患」です。第3位は前回までの「脳血管疾患」と入れ替わり、「老衰」になりました。医療の進歩とともに病を克服し、長寿化を成し遂げた結果でしょう

この調査は、出生、死亡、婚姻、離婚及び死産の人口動態事象を把握し、人口及び厚生労働行政施策の基礎資料を得ることを目的としています。なお、2017年から18年にかけて日本国民は44万人超の減少、人口減少ペースが加速しています。

 

厚生労働省は7日、2018年人口動態統計の月報年計(概数)の概況を公表した。老衰による死亡数が脳血管疾患による死亡数を上回り、日本人の3大死因は悪性新生物(腫瘍)・心血管疾患・老衰となった。

 

2018年の死亡数は前年比2万2085人増の136万2482人。死亡数を死亡順位別にみると、第1位は悪性新生物(腫瘍)の37万3547人(人口10万対死亡率300.7)、第2位は心疾患(高血圧性を除く)の20万8210人(同167.6)、第3位は老衰の10万9606人(同88.2)、第4位は脳血管疾患の10万8165人(同87.1)、第5位は肺炎の9万4654人(同76.2)だった。全死亡者に占める構成割合は、悪性新生物27.4%、心疾患15.3%、老衰8.0%、脳血管疾患7.9%、肺炎6.9%などとなっている。

 

老衰は1947年をピークに減少傾向が続いていたものの、2001年以降、死亡数・死亡率ともに増加し、2018年には脳血管疾患に代わって死因の第3位となった。脳血管疾患は1970年をピークに減少し始め、1985年には心血管疾患と代わって第3位となり、その後は死亡数・死亡率ともに増減を繰り返しつつ減少傾向が続いてきた。悪性新生物は1981年以降死因順位の第1位となっており、2018年には全死亡者のおよそ3.6人に1人が悪性新生物で死亡した計算になる。

 

一方、出生数は前年比2万7668人減の91万8397人で、過去最少を記録。2016年から3年連続で100万人を割り込んだ。合計特殊出生率は前年比0.01ポイント減の1.42だった。

  

 

出典:Web医事新報

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