2019.05.20
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看護職員を「今後増やす」、病院の3割超
訪問機能持つ病院は半数、日看協調査

メディカルサポネット 編集部からのコメント

日本看護協会が「2018年 病院看護実態調査」 結果を公開しました。多くの病院で看護職員を増やす予定です。中でも、「100―199床」の病院での採用予定が最多です。その一方で、「99 床以下」「100~199 床」の病院における看護師の離職率は高いまま横ばいとなっています。採用活動と並行して、離職防止に向けた対策も必要ではないでしょうか。

 

 全国の病院のうち、3割超が今後の看護職員数を「今年度より増やす予定」と考えていることが、日本看護協会が実施した調査で明らかになった。部門別では「病棟部門」で「増やす予定」と回答した施設の割合が最も多く、次いで「退院支援・地域連携部門」が多かった。訪問看護ステーションを併設するなど、訪問機能を持つ病院は全体のおよそ半数で、訪問看護部門の看護職員を「増やす予定」と回答した病院の病床数は「100―199床」が最も多かった。【吉木ちひろ】

 

 

 日看協が実施した「病院看護実態調査」では、全国の病院の看護部長を対象に、毎年、病院看護職員の需給動向や労働状況などを調べている。2018年10月1―15日に実施した調査では、3634施設から回答を得た。

 

 調査結果によると、「今後の看護職総数(常勤換算)の増減予定(または計画)」は「今年度と同程度の予定」が53.7%、「今年度より増やす予定」が34.5%、「未定」が7.1%で、「今年度より減らす予定」が3.2%だった=グラフ=。部門別では、「病棟部門」で「増やす予定」と回答した病院が37.8%で最も多く、以下は「退院支援・地域連携部門」(26.9%)、「外来部門」(17.6%)、「訪問看護部門」(17.3%)などの順。「減らす予定」は「外来部門」が6.0%で最も多かった。

  

日看協の調査結果より「病床規模別 今後の看護職員総数の増減予定」

 

 また、調査では訪問看護部門の動向に着目している。訪問看護部門の看護職員を「増やす予定」と回答した病院(629施設)の病床数は「100―199床」が43.4%で最も多く、以下は「99床以下」(18.4%)、「200―299床」(14.5%)などの順。訪問看護部門の看護職員を「増やす予定」と回答した病院の自院の役割認識については、「急性期や回復期、慢性期等複数の機能をもち、地域のニーズに幅広く対応する」と回答した病院が43.7%で最も多く、以下は、「急性期病院の後方支援やリハビリテーションの機能をもち、在宅復帰をめざす患者に対応する」(13.7%)、「主に急性期疾患で入院医療が必要な患者や、比較的軽度な急性期患者に対応する」(12.4%)、「長期にわたり療養が必要な疾患・障害のある患者に対応する」(10.8%)などと続いた。

 

 訪問看護部門や訪問看護ステーションの設置・併設状況では、「院内に訪問看護部門(訪問看護室)がある」が13.5%、「病院に訪問看護ステーションを併設している」が18.9%、「併設ではないが、同一・系列法人に訪問看護ステーションがある」が19.9%で、合計52.3%の病院が何らかの形で訪問看護機能を備えていた。

 

    

出典:医療介護CBニュース

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