2018.04.30
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中途新入職員の悩みと長期定着のポイント

【看護師/マイナビ看護師調査】

「業務の経験はあるけど、機器や設備は前職のものと違うから慣れるまで周りに迷惑をかけそう…」「新しい職場で、気軽になんでも相談できる人がいない…」転職して間もない職員は新しい職場に対してこんな悩みを抱えていたりします。しかし、これはほんの一部でしかございません。本記事では、入職者からマイナビに実際にご連絡いただいたリアルな相談事例をお送りします。新入職員の悩みを知ることで、人材定着のカギとなります。また、職員定着に成功している病院・企業の取り組み事例もお伝えします。

実際にあった入職後のご相談例

  • 前職との『看護の考え方』『看護記録の方法』などが異なるため、仕事についていけないことがある。(50代/女性)
  • 既卒入職のため、教育をしてもらえない状態で勤務をしている。今の状況では患者さんに安全な看護を提供できない。(20代/女性)
  • 周囲が忙しそうで、分からないこと・できないことがあっても質問できない。(20代/女性)
  • 入職前に提示された雇用契約書と実際の就業条件が違う。(30代/男性)
  • 指導をしてもらえる環境と聞いて入職したが、その指導者が退職し、自分が指導しなければいけない立場になった。(20代/男性)
  • 子供が熱を出したときに帰りにくい雰囲気だった。(30代/女性)
  • シフト希望を出しているがなかなか通らない。単身者は土日に休めないと言われた。(20代/男性)
  • 悩みを打ち明けられる人がいない。(20代/女性)
  • 聞いていた配属先と違う病棟に配属となった。(40代/女性) 

 

   

早期での退職を防ぐためには、弊社マイナビをはじめとする人材紹介会社が、

求人・求職者のマッチングの精度を高めていくと共に、新入職員への意識啓発や、

受け入れ側の皆様の離職防止に関する取り組みも不可欠と考えております。

既卒者採用に対しては、即戦力としての活躍を期待されているかと思いますが、

これまでの経験と業務手順や仕事内容などが異なることもあります。

そのため、既卒採用であっても慣れるまでにはフォロー体制が必要であると考えます。

職場に馴染み、安心して勤務できるように教育体制や支援制度を整えている職場は、

職員が定着しやすい傾向にありますので、

配属先だけでなく、病院・企業全体で新入職員をフォローすることが、定着につながります。

 

職員定着のための取り組み事例

☑既卒入職者にも基礎看護技術のチェックを実施している。

☑一人ひとりの経験・習得度に合わせて、配属先の管理者が教育・指導内容を変更する。

☑入職時から定期的な面談を実施している。

☑看護部と採用担当(人事部・総務部など)が連携を図り、新入職員をフォローする。

☑新入職員(新卒・既卒)を対象とした臨床心理士によるメンタルサポートを、年間プログラムを組んで実施する。

(※月一回の頻度でレクチャーを実施し、心理調査はPOMSを導入)

☑院内の研修・勉強会は、できる限り勤務時間内に実施する。

また、外部の研修は、当日は勤務扱いとし、参加費・交通費・日当を支給することで積極的な参加を推進している。

☑多様な勤務時間、勤務シフトを導入している。

☑男性・女性どちらも育児休業が取得しやすい風土づくりをする。

☑常勤者を対象とした時短勤務制度を導入する。

☑連続休暇取得奨励制度を導入する。

☑始業前の時間外勤務をゼロにする。

(業務内容の見直し、引き継ぎ時間の変更、申し送り前に患者への訪問と情報収集の時間を確保する)

☑認定・専門看護師資格の取得支援制度を導入する。(奨学金など)

☑自己申告制度を採用している。(キャリアプラン、職務に対する希望など)

☑ノー残業デーを設けている。

 

退職に至る理由はその職員によって様々ですが、職場環境・制度を整えることで、

長期的な就業(定着)につながると考えています。

上記の事例の中には、費用・時間がかかる取り組みもありますので、

すぐにでも取り入れられる項目から始めるのも一つです。

例えば、日頃から新入職員と接点を持つだけでも、

職員が抱える悩みや不安を早期にキャッチし、対処することができます。

 

まとめ

 

業務手順や仕事内容は職場によって異なります。既卒採用であっても、慣れるまではフォロー体制が必要です。

一人ひとりの経験・習得度を確認し、質問しやすい環境や研修の機会を設けることで、安心して働くことができます。

定期的な声かけを行うことで不安や悩みへの早期対応が可能です。

勤務体制、キャリアプランなど、病院・企業全体で新入職員の職場環境・制度を整えることで、

長期的な就業(定着)につながります。

 

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メディカルサポネット編集部

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