2021.06.03
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救命士らによる接種、日医会長「場面は少ない」
看護師ら不足の場合に限定

メディカルサポネット 編集部からのコメント

厚生労働省の検討会で、新型コロナウイルスのワクチン接種を臨床検査技師や救命救急士が行えることが決まりましたが、日本医師会の中川会長は現実的にはそういう場面はかなり少ないだろうと述べ、どうしても医師や看護師、歯科医師の打ち手が確保できない場合に限って行われるべきだとの考えを示しました。なお検討会では、薬剤師や診療放射線技師、臨床工学技士についても、接種の進み具合を見ながら打ち手の対象に含めるかどうか議論することも決めています。

 

会見する中川会長(2日、日医会館)

 

 臨床検査技師や救急救命士が新型コロナウイルスのワクチン接種を条件付きで行えることが厚生労働省の検討会で決まったことについて、日本医師会の中川俊男会長は2日の定例記者会見で、「現実的にはそういう場面はかなり少ないだろう」と述べた。あくまでも、医師や看護師、歯科医師の打ち手がどうしても確保できない場合に限って救急救命士らによる接種が行われるべきだとの考えを示した。【松村秀士】

 

 新型コロナのワクチン接種は現在、医師や看護師が行っているほか、歯科医師も一定の条件下で実施することができる。ただ、7月末までに希望する高齢者への接種を終えるという政府の目標を達成させるには、打ち手のさらなる確保が課題となっている。

 

 そのため、厚労省の検討会は5月31日、新型コロナのワクチン接種の注射について、臨床検査技師や救急救命士が一定の条件付きで実施できるようにすることで合意した。集団接種で医師や看護師を確保できない場合に、筋肉内注射に関する研修を事前に受けていることなどが条件。

 

 検討会では、薬剤師や診療放射線技師、臨床工学技士に関しては接種の進み具合を見ながら、打ち手の対象に含めるかどうかを議論することも決めた。同省は近く、こうした方針を自治体などに周知する。

 

 

出典:医療介護CBニュース

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