2021.06.02
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RSウイルス感染拡大、前週比1.8倍の報告数
奈良や福井で急増、大阪は府内全域で増加

メディカルサポネット 編集部からのコメント

国立感染症研究所によると、乳幼児に肺炎などを引き起こすRSウイルス感染症の5月17日から23日までの1週間の全国の患者報告数が、前週と比べて約1.8倍に増加しています。特に、奈良県では前週比2.8倍、福井県では前週比で5倍近く増えており、大阪府でも府内全域で増加していると説明しています。

 

 

 乳幼児に肺炎などを引き起こすRSウイルス感染症の5月17日から23日までの1週間の全国の患者報告数が、前週と比べて約1.8倍に増加したことが、国立感染症研究所が1日に公開した速報値で分かった。【新井哉】

 

 全国の定点医療機関当たりの患者報告数は、前週比約1.8倍の1.82人で、定点当たりの報告数に変更された2018年以降の同期と比べて最も多かった。都道府県別の患者報告数は、宮崎が9.76人で最も多く、以下は、山口(8.5人)、石川(6.72人)、福井(5.48人)、富山(4.79人)、福岡(4.76人)、佐賀(4.22人)、大阪(4.13人)、山形(3.97人)、大分(3.56人)、静岡(3.12人)、宮崎(3.11人)、秋田(2.94人)などの順だった。

 

 奈良県では前週比約2.8倍の報告数となった。奈良県感染症情報センターによると、特に奈良市保健所、郡山保健所、中和保健所の管内での報告が多かった。福井県では前週と比べて5倍近く増えており、坂井地区(14.33人)や福井市地区(7.57人)などで多かった。大阪府でも感染が拡大しており、大阪府感染症情報センターは「府内全域で増加」などと説明している。

 

 RSウイルスは、呼吸器感染症の1つで、感染から2-8日後に上気道炎、気管支炎、細気管支炎、肺炎などの症状が現れる。患者のほとんどは軽症で済むが、小児を中心に重症化するケースもある。予防方法は、手洗いやマスクの着用、子どもが日常的に触れるおもちゃなどを消毒することなどが有効とされている。

 

 

出典:医療介護CBニュース

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