2025.04.25
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かかりつけ医機能に関する既存評価の抜本的見直しを提案―財政審で財務省

メディカルサポネット 編集部からのコメント

財務省はかかりつけ医機能報告創設後では初となる2026年度の診療報酬改定について、「全人的なケアを重点的に評価する報酬体系とする契機とすべき」との認識を表明し、かかりつけ医機能を評価する「機能強化加算」や「外来管理加算」などの抜本的な見直しを求めました。ほかにも、外来医師過多地域で要請・勧告に従わない新規開業希望者への減算措置導入など、外来医療に関する踏み込んだ提言がありました。

   

財務省は4月23日の財政制度等審議会財政制度分科会に社会保障制度に関する資料を提示した。かかりつけ医機能報告創設後では初となる2026年度の診療報酬改定について、「全人的なケアを重点的に評価する報酬体系とする契機とすべき」との認識を表明。かかりつけ医機能を評価する「機能強化加算」や「外来管理加算」などの抜本的な見直しを求めた。このほかにも外来医師過多地域で要請・勧告に従わない新規開業希望者への減算措置導入など、外来医療に関する踏み込んだ提言が目を引く。資料の内容は財政審が5月中にまとめる春の建議に反映される見通し。

 

かかりつけ医機能関連の既存評価について財務省は、精査・整理した上で「地域の患者を『治し、支える』役割を的確に評価する報酬体系とすべきだ」と主張。その具体策として、(1)「地域包括診療料・加算」と「認知症地域包括診療料・加算」を統合し、個々の医療機関が担うかかりつけ医機能をより細かく評価できる報酬体系に再構築する、(2)「外来管理加算」は「再診料」に包括化する等した上で、その果たしてきた役割・機能は他のかかりつけ医機能を評価する管理料・加算との間で整理・統合する、(3)「機能強化加算」は廃止も含めた抜本的な見直しを図る―などの実現を求めた。

 

病状の安定した生活習慣病患者のフォローアップについて、一般的な診療ガイドラインに沿う形で関連報酬の算定要件を厳格化することも提言。血圧がコントロールされている場合の「生活習慣病管理料」の算定間隔を月1回よりも長くする案を一例に挙げた。

 

診療所の偏在対策では前年に続き、診療所過剰地域における1点当たり単価の引下げや、地域内で供給過剰となっている診療科のサービス(特定過剰サービス)への減算措置導入などを提案。26年度改定における重要課題として、外来医師過多区域の新規開業希望者が都道府県知事の要請・勧告に従わない場合の減算措置導入も求めた。

 
■リフィル処方箋の普及、加減算含む診療報酬上の措置で後押しを

リフィル処方箋の推進に向けた取り組みでは、リフィル処方の実績がリアルタイムで確認できる仕組みの構築や、特定の慢性疾患などにおいて継続的な状況確認が必要な場合でも薬剤師との連携によりリフィル処方箋が活用されるような、加減算を含む診療報酬上の措置の検討などを提言した。

 
 

 

 

 
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出典:Web医事新報

  

  

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