2024.11.12
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オンライン診療の法制化についての議論を開始―社保審医療部会

 

メディカルサポネット 編集部からのコメント

社会保障審議会医療部会は10月30日、オンライン診療の推進にあたっての環境整備について議論し、厚生労働省が提示した医療法にオンライン診療に関する規定を設ける案を大筋で了承しました。オンライン診療はへき地医療や医師が不足する地域への対応など、今後も活用場面の拡大が期待されており、厚労省はその際、法制上の位置づけが不明確なままでは安全性や質の担保が困難になると問題提起し、このため指針等による現行制度の運用を活かす形で医療法にオンライン診療の総体的な規定を設ける案を部会に提示しました。

   

社会保障審議会医療部会は10月30日、オンライン診療の推進にあたっての環境整備について議論し、厚生労働省が提示した医療法にオンライン診療に関する規定を設ける案を大筋で了承した。2025年の通常国会への法案提出を目標に今後も議論を続ける。

 

オンライン診療の実施については、厚労省の「オンライン診療の適切な実施に関する指針」(以下、指針)を遵守している場合に限り、無診察治療等を禁止する医師法の規定に抵触しないと整理されている。また患者の受診場所は医療提供施設か居宅等の療養生活を営む場所とされているが、規制改革の要請に応える形でこれまでは通知による運用解釈で通所介護事業所等への拡大が順次図られてきた。

 

ただ、オンライン診療はへき地医療や医師が不足する地域への対応など、今後も活用場面の拡大が期待されており、厚労省はその際、法制上の位置づけが不明確なままでは安全性や質の担保が困難になると問題視。このため指針等による現行制度の運用を活かす形で医療法にオンライン診療の総体的な規定を設ける案を部会に提示。その具体的内容では、(1)オンライン診療を行う医療機関、(2)特定オンライン診療受診施設―について定める方針を打ち出した。

 

オンライン診療実施医療機関に都道府県への届出を義務づけへ

 

(1)では、オンライン診療を行う医療機関に都道府県への届出を義務付けるとともに、オンライン診療に関する基準(オンライン診療基準)を定め、オンライン診療を提供する医療機関の管理者にその遵守を求める。オンライン診療基準は、現行の指針に記載されている実施場所、患者への説明事項、病状急変時の体制確保等について法令で定める考え。

 

(2)の特定オンライン診療受診施設は、「オンライン診療が施設にいる患者に対して行われる施設であって、当該施設の設置者が医師または歯科医師に対し、業として、オンライン診療を行う場として提供しているもの」と定義。オンライン診療の実施責任はオンライン診療を行う医療機関の医師が負うこととし、医療機関の管理者には特定オンライン診療受診施設の運営者に対してオンライン診療基準への適合性の確認を行うことを求める。

    
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出典:Web医事新報

  

  

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