日本ホスピスホールディングス株式会社の子会社であるファミリー・ホスピス株式会社は、2021年11月1日に、神奈川県横浜市中区に「ファミリー・ホスピス本牧ハウス」をオープンしました。グループ内では22棟目の「ホスピス住宅」となります。同社は、がん末期の方、またALSなど神経難病の方を最後まで看取ることができる「ホスピス住宅」を地域の看取りの拠点とすることを目指しています。
ホスピス住宅において、利⽤者の⼈⽣最後の時を満⾜できるものにするために「看取りの質」を⾼めることは非常に重要、かつスキルの必要な仕事とされています。しかしながら、「看取りの質」そのものを測定したり、改善を図るために、どういった要因が影響を与えているかは、十分に明らかになっていないのが現状であり、科学的なデータに裏付けられた質の高いケアの提供が求められています。
そこで同社は、「看取りの質」とその関連要因を数値により可視化することで、ホスピス住宅におけるサービスの改善に活⽤することを目的とし、2021年5月に横浜市立大学との共同研究を開始しました。横浜市⽴⼤学は、⼤学院データサイエンス研究科に⽇本で初となるヘルスデータサイエンス専攻を開設し、2つの附属病院を有しています。多くの看取りの症例を有する⽇本ホスピスホールディングス社が連携・共同研究することで、世界でも課題になっている「看取りの質」の向上を⽬指した組織改善⼿法の開発に取り組むことを狙いとしています。
今回、横浜市内に本牧ハウスが開設されることで同大学との連携をさらに強め、よりリアルな現場の動きや利用者の状況に研究対象を広げることで、「看取りの質」についての研究を深めるとしています。
有料老人ホームなどの高齢者住宅は、一般的に介護対応には強みがありますが、医療対応には限界があります。その一方で、病院は治す場所として役割分担が明確になり、治療を終えられた方を最期まで看取ることは難しくなっています。がん末期など医療的介入が必要な方が最期まで暮らせる体制を構築していくことは、高齢者住宅業界の大きな課題となっています。
ファミリー・ホスピス社は、そのような環境を解消するため、病院から退院した方を地域の住宅医と専門性の高い看護師で、最期まで地域で支えて看取る「ホスピス住宅」を目指しています。
ファミリー・ホスピス本牧ハウス 日本ホスピスホールディングス プレスリリースより
※日本ホスピスホールディングス株式会社 2021/10/26プレスリリース