このたび、弊社の保育士向け人材紹介サービス「マイナビ保育士」のご登録者（保育士・事業者）を対象に、「労働実態」・「就労志向」・「転職志向」などのテーマについてアンケートを実施し、その調査結果をまとめました。当調査を通して、保育士の人手不足、勤務環境とその課題、ハラスメントの実態、また、年次有給休暇の取得状況なども明らかになりました。保育士は、どんなことにやりがいを感じ、またはストレスを感じているのか、何をきっかけに離職し、労働環境の改善に向けて何が必要なのか…。当調査にあたっては、約300名の保育士および約100の事業者から、多くの率直なご意見が寄せられました。マイナビの人材紹介サービスは、「会う」・「話す」ことをモットーとしています。そうすることで、求職者の方々の本音の声を聴くことができ、その希望を実現するために私たちがお手伝いできることを明確にできる。そう考えているからです。また、ご紹介した求職者がいかに長期的に就労・活躍し、輝き続けることができるか、そのために私たちができることは何か？を考え、実行していくことも、人材紹介会社の大事な役目であると考えています。本書によって、労働環境の改善や人材の定着に向けての取り組み、課題解決への糸口をご提案することを目指し、全国の保育施設で採用・育成に携わるご担当者の皆様に広く活用いただけることを願っております。
全調査結果は、以下よりご覧いただけます
調査概要
【労働者（保育士）調査の概要】
●調査方法 インターネット調査
●調査時期 2023年5月29日～2023年8月22日
●調査対象 人材紹介サービス『マイナビ保育士』登録会員
●有効回答数 301件
●調査実施機関 株式会社マイナビ（医療福祉エージェント）
【事業者調査の概要】
●調査方法 調査票の入力フォームをメールにて送信し、オンラインにて入力された回答を回収
●調査時期 2023年5月31日～2023年8月29日
●調査対象 マイナビ人材紹介サービスの利用実績のある事業者
●有効回答数 101件
●調査実施機関 株式会社マイナビ（医療福祉エージェント）
目次
■調査の概要
■回答者の基本属性
■調査の結果① 保育士の労働実態
1.労働条件／2.時間外労働（残業）／3.休憩時間・休暇／4.職場環境の現状と希望／
5.ハラスメント
■調査の結果② 保育士の転職・就業動向
7.就業継続の意向／8.退職・転職の動向
■調査の結果③ 事業者の取り組み状況
■自由記述形式の回答内容（抜粋）
調査結果（一部抜粋）
【保育士側】＜1カ月の時間外労働時間＞
1ヶ月間の時間外労働（残業）は40時間未満が全体の87.7％を占める
現在の１ヶ月間の時間外労働時間（月平均、申告していないサービス残業時間と持ち帰りも含む実質の時間）を尋ねたところ、「５時間未満」が 26.6％と最も多く、次いで「0 時間」25.6％、「10 ～ 20 時間未満」13.6％、「５～10 時間未満」10.0％、「30～40 時間未満」6.3％、「20～30 時間未満」5.6％、「70 時間以上」4.7％、「40～50 時間未満」3.7％、「50～60 時間未満」1.3％、「60～70 時間未満」0.7％の順に挙げられています。40 時間未満が全体の 87.7％を占めていますが、一方で 50 時間以上が 6.7％あり、時間外労働の上限規制（原則 45 時間：2019 年４月１日より罰則付きで法律に規定され、2020 年４月１日より中小企業にも適用）を超える職場が見られます。
【保育士側】＜園児への保育の提供状況＞
全体の64.5％が園児に十分な保育が提供できていると感じている
現在の職場で、園児に十分な保育が提供できていると感じるか尋ねたところ、「どちらかといえばできている」が 50.5％と最も多く、次いで「どちらかといえばできていない」24.6％、「できている」14.0％、「できていない」11.0％の順に挙げられています。
「できている」と「どちらかといえばできている」を合計した、できていると感じている人は全体の64.5％です。できていないと回答した人の理由としては、、「保育士の数が足りない」「職員間のコミュニケーションが足りない」「保育以外の業務が多い」という回答が多い結果となっています。
【保育士側】＜転職活動で重視する条件＞
応募を決める際には労働条件を最も重視している
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