編集部より

病院の事務長藤井将志さんが、実務者目線で病院経営を時に辛口解説する今シリーズ。

今回は、医療現場の新人定着のポイントを紹介します。

どうすれば医療現場の人材が定着するのか。成功事例を交えて解説していきます。

新入社員の入職が多くなる4月を直前に、定着率向上のための施策のヒントとしてぜひご活用ください。

  

執筆/藤井将志(特定医療法人谷田会 谷田病院 事務部長 藤井将志)

編集/メディカルサポネット編集部

  

  

1. 入職前後の想定外を減らす

今回のテーマは人材の定着について、どうしたらいいか、を考えていきます。と言っても、筆者の所属する谷田病院が出来ているかといえば、できていないことも多々あります。

これまでやってきて効果があったことや、さらにここまでやれたら、という理想も含めてお伝えします。

 

まず、定着しない=辞めてしまう、ことについてです。3年いたら定着なのか、5年なのか、10年なのか、といった期間によっても理由が変わるでしょう。

ひとまず、経験の浅い新人職員が1〜2年で辞めてしまう理由を考えてみましょう

 

雇用契約を結んでいるので、給与条件が明らかに違うみたいなことは少ないでしょう。あとは働き方で残業が多すぎる、ハードすぎるといったことが想定と違っていた。業務以外だと人間関係で上司や同僚とのすれ違いではないでしょうか。

 

新人に限りませんが、入職前の情報と実際とのギャップを埋めるのは定着率向上に影響する要素です。

できるだけ良く見せて入職してもらいたい、という気持ちは分かりますが、実態と違うと結局長続きせず、入職の手続きをしたり、入職後の教育の方が手間だったとなります。

 

当院でその辺が手厚くできている職種では、事務職の採用プロセスで、入職後にどのようなことがしたいか、どんな育成プログラムがあるかを1.5時間くらいかけて説明しています。

以前は30分くらいこちらからの説明で終わってましたが、その時はどうしても入職した後にこんなはずじゃなかった、と相互に思うことが多かったです。

初回面接の次に毎月の院内勉強会に参加してもらい、採用プレゼンもしてもらってます。

 

このように見直してからは、違うなって思う人は選考プロセスの過程で、相互に選ばないことが多くなり、結果として、入職する人はギャップが少なくなりました。

医療職の場合、売り手市場でありなかなかここまではできないのですが、実習に来てくれて、院内の雰囲気も分かって応募するという方は、やはりギャップが少ないようです。

 

本当はトライアルで数日働いてもらう、みたいなことができるといいのですが、それもハードルに思われてしまいます。

どんな業務の流れなのか、どのくらいの患者さんを何分くらい看れるのか、といった具体的なイメージを伝えるようにして、できるだけ現場との違いが出ないようにしています。

 

 

2.人間関係はコミュニケーションの繰り返し

次に、人間関係についてです。これも一筋縄ではいかない課題です。

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