
医療法人社団相和会 渕野辺総合病院
開設:昭和29年8月
院長:世良田 和幸
看護部長:渡辺 加代子
ベッド数:161床
看護基準:7対1
病院職員数:495名(非常勤職員153名含む)
看護職員:210名(非常勤職員を44名含む)
(看護師159名、助産師12名、准看護師4名、介護福祉士11名、看護助手24名)
規模を問わず、他の病院・施設の看護実践を知る機会はそう多くありません。同じ病院に勤務していても、隣の病棟に足を踏み入れるとまったく別の世界が広がっている経験をしたことがある方も少なくないでしょう。本連載では、中小規模の病院や施設がどのような看護を提供しているのかに焦点を当て、看護師の仕事の理解をより深化させるためのヒントを探るため、看護師・保健師・看護ジャーナリストである高山真由子が密着取材しました。
第1回目は退院調整看護師の仕事に密着。外来~入院~退院~在宅療養の流れを円滑に動かすキーパーソンである退院調整看護師は、今や病院に欠かせない職種の1つです。具体的にどのような仕事をしているのか、知られざるその役割に迫ります。
取材・撮影・構成・編集/高山 真由子(看護師・保健師・看護ジャーナリスト)
6:00 起床
伊藤さんの1日が始まる。手早く身支度を整え、朝食・自分のお弁当作りにとりかかる。
6:45 朝食
子どもたちが起きてくるので、登校・登園準備を手伝い家族そろって朝食をとる。洗濯等は一緒に住む義母が引き受けてくれるため、比較的ゆっくりと朝時間を過ごせる。
7:45 出発
夫が運転する車で自宅を出発。通勤ラッシュのない、快適な空間で少しずつ仕事モードにシフトチェンジ。一時は仕事と家庭の両立に戸惑ったこともあったが、「せっかくとった資格なのに辞めるなんてもったいない!」という夫の一言で継続を決意した背景がある。
8:10 病院到着
8:30 勤務開始
勤務時間は8:30~17:15。パソコンを起動し、ホワイトボードに記載されている会議やカンファレンスを確認。メンバー全員の予定が記載されており、それぞれの予定をひと目で見ることができる。医師から患者・家族への病状説明は夕方以降に行われることも多く、そこに同席する際は帰りが遅くなることもあるという。
伊藤さんの担当は6階の外科病棟。この病棟には退院後に医療行為が必要となる患者が多く入院しており、今後もその数が増えることが予想されることから、入院前~退院後の支援がスムーズに行われるよう、退院支援に力を入れるべく伊藤さんが退院調整看護師を担うことになった。
10:00 新たに退院調整することになった患者の情報収集
11:20 入院患者の退院後の療養環境についてMSWを交えて情報共有
12:00 ランチ
12:10 訪問看護ステーションから電話
ランチ中といえども、PHSにかかってくる各関係機関からの電話対応は休めない。前日に入院した患者を普段訪問している訪問看護ステーションから「鈴木さん(仮名)入院したんですって?」と一報が入った。病状経過を報告し、介護サービスの現状について確認。しばらく訪問看護中止の旨が伝えられた。
13:00 入院患者の家族と面談
家族、ケアマネジャー、訪問看護師、MSW、伊藤さんで面談開始。
13:30 6階病棟のケースカンファレンスに参加
14:00 入院患者の家族との面談に再合流
方針が決まったものの、今後も介入が必要であり面談を継続していくこととなった。
退院調整看護師になって6年目。手探りで自身の役割を見出しながら、活躍の場を広げ、今や院内で伊藤さんの存在を知らない人はいないほど認知度は高い。最近は看護協会の研修で発表することも増えた。とはいえ「患者さんの気持ちを聞いてどう支援につなげていくかが今年の課題です」と意欲を語る。
患者支援のみならず、院内スタッフに向けた退院支援の意識付けも伊藤さんの大きな役割だ。「病棟カンファレンスで看護師から「本人はどう思っているのだろう?」という言葉が多く聞かれるようになり、患者視点に立ったケアができてきていることを実感しています」とこれまでの成果を振り返った。
15:00 地域包括ケア病棟カンファレンス
PT:「Aさんは腰の痛みが落ち着いてきていて、歩行リハビリが順調に進んでいます。退院に関しては、本人は自信がついてきたので『そろそろ帰れるかな』と話していますが、ご主人はリハビリをしっかりやってから退院してほしいと思っているようです」 病棟看護師:「歩行器で歩いていますが、まだ足元が不安定ですよね?入院時と比べると改善してきていますが、少しつまずくような・・・」 PT:「運動失調があるので若干フォームのブレを認めますが許容範囲かと思います。もう少し様子をみて、日中1人でトイレに行けるようになれればと思っています」 MSW:「退院後は手すり、電動ベッド、歩行器が必要になると考えています。介護保険の認定が今週中に出る予定なので、それを待って何を借りるか等の対応を進めましょう」 PT:「Bさんですが、ベッド上で座位になる練習をしています。リハビリ後は吐き気もなく落ち着いています。本人もだいぶ調子よくなってきて『早く帰りたい』と話しているので、退院準備を進めていってはどうでしょうか?」 MSW:「介護保険が要介護2と認定されたので、これからケアマネを探していきます。ご本人はシルバーカーを借りたい希望があるのと、自宅玄関に入りやすいような環境調整が必要になります。手すりも必要になりそうです」 |
15:40 外来で診療中の医師を訪ね必要事項を確認
15:40 訪問看護ステーションに電話し、FAXを送信
16:15 退院後自宅でストマ交換が必要な患者について病棟に確認
この時間になっても、ストマの装具交換をする患者の看護師から連絡がなく、いよいよ動いた伊藤さん。病棟に電話したところ、すでに交換が終了していたことが判明。残念ながら立ち会うことができなかった。すぐさま代替案を考え、病棟内にいるストマケアに詳しい看護師に今後の対応を相談したところ、明日の情報共有は延期した方がいいという判断があり、その旨を先方に連絡した。
17:10 記録
18:35 勤務終了
医療法人社団相和会 渕野辺総合病院
開設:昭和29年8月
院長:世良田 和幸
看護部長:渡辺 加代子
ベッド数:161床
看護基準:7対1
病院職員数:495名(非常勤職員153名含む)
看護職員:210名(非常勤職員を44名含む)
(看護師159名、助産師12名、准看護師4名、介護福祉士11名、看護助手24名)