2021.02.05
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薬局の新たな可能性を切り拓く「オンライン薬局」
(株式会社ミナカラ)

この薬局がすごい! 第16回「次世代型オンライン薬局」

この薬局がすごい!  第15回「地域密着」地域に根ざすコミュニティ薬局の取り組み 株式会社アペックス 

編集部より

第16回は、オンライン薬局の運営や一般医薬品の開発に挑戦する「株式会社ミナカラ」を取材しました。

オンライン薬局として急成長を遂げている同社は、独自のプライベートブランド(PB商品)の開発、販売に加え、薬剤師による服薬後フォローまでをオンラインで行い、購入から服用までワンストップのサービスを提供しています。どういった経緯・思いで挑戦されているのか、株式会社ミナカラ代表取締役社長、喜納信也さんに話を伺いました。

 

取材・文/竹中孝行(薬剤師/薬局支援協会理事)

撮影/山本未紗子(株式会社BrightEN photo)

編集・構成/吉井 光洋(薬剤師/メディカルサポネット編集部)

株式会社ミナカラ代表取締役 喜納信也さん

株式会社ミナカラ代表取締役 喜納信也さん

 

薬局業界に新しい風、オンライン薬局誕生への思い

竹中孝行さん(以下、竹中):オンライン薬局とは具体的にどのようなサービスなのでしょうか?

 

喜納信也さん(以下、喜納):僕が考えているのは、患者さんが体調不良になったり、健康に対して不安になったりしたときに、どの薬を選んだら良いのか、飲んだあとの体調変化はどうかなど、薬の購入だけじゃなく、オンラインで総合的に健康をサポートできるサービスのことです。

たとえば、インターネットサイトからOTC医薬品を購入すると、アフターフォローとして薬剤師にチャットでお薬の相談をすることができます。もちろん処方薬においてもオンライン服薬指導、医薬品配送サービスなども行っています。

ここ、ミナカラ薬局の店舗では、処方せんの対応と、自社サイトで販売を行うOTC医薬品の在庫管理と出荷を行っていますが、OTCについては約800種類を置いています。機械学習のシステムも採用していて、在庫量が適正化されるように管理されています。こんなに在庫数がありますが、2週間程度で捌けるようになっているんですよ。

 

ミナカラ薬局内のOTC在庫、機械学習システムによって常に適正在庫に保たれている

ミナカラ薬局内のOTC在庫

機械学習システムによって常に適正在庫に保たれている

 

竹中:一気通貫のサービスを展開されていますね。このようなサービスを始めたきっかけや背景には何があったのでしょうか?

 

喜納:薬局業界の課題を解決したいという気持ちですね。患者さんが主役の医療が提供できていないと感じていて、そのためには今の時代でできることをフルに活かしてみたいと思ったんです。

とにかくユーザーのニーズを第一に、現状の医療における患者の体験価値をアップデートしたいという想いから、「オンライン医療」という産業を創りたいと動きました。その1つとして、まずオンライン薬局という新しいサービスに挑戦しているところです。

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