2019.02.20
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医師偏在指標に基づく多数・少数医療圏を初公表―厚労省分科会

メディカルサポネット 編集部からのコメント

将来必要な医師数の見通しについて高い関心をお持ちの方も多いことと存じます。現在、(1) 医師偏在等の現状と是正の必要性、(2) 新専門医制度、(3) 医師の働き方改革、(4) 都道府県を主体とする医療政策の実施体制の構築、などを背景に、医師偏在対策が進められています。2月18日に「医療従事者の需給に関する検討会 医師需給分科会(第28回)」が開催され、医師偏在指標に基づく医師多数・少数医療圏などが公表されました。同時に将来時点の必要医師数及び地域枠等必要数についても取り上げられています。

 

厚生労働省は18日、「医療従事者の需給に関する検討会医師需給分科会」(片峰茂座長)で、医師偏在指標に基づく医師多数・少数医療圏を初めて公表した。医師多数3次医療圏で最も上位だったのは東京。少数3次医療圏で最下位は岩手だった。

医師偏在指標は、現在・将来人口を踏まえた医療ニーズに基づき、地域ごと、診療科ごと、入院外来ごとの医師の多寡を統一的・客観的に把握できる、医師偏在の度合いを示す指標のこと。都道府県はこれを基に2019年度に医師確保計画を策定し、20年度から偏在対策を実施する。

厚労省は、医師偏在指標に基づき、全国の上位3分の1を医師多数3次医療圏、下位3分の1を医師少数3次医療圏と設定。医師が多数なのは、東京、京都、福岡などの16都府県。一方、医師が少数の3次医療圏は岩手、新潟、青森などの16県だった()。

厚労省は同日、2次医療圏を単位とした「医師多数区域」と「医師少数区域」も公表。医師多数区域のうち、最上位だったのは東京都区中央部で、医師少数区域のうち最下位だったのは秋田県北秋田だった。

なお、数値は暫定的なもので、今後、流出入を調整することで順番が前後する可能性があるという。

医師確保の方針として厚労省は、医師多数の3次、2次医療圏の場合、圏外からの医師確保を認めないとしている。医師少数の3次、2次医療圏の場合は、他医療圏から医師の確保を認める。医師多数3次医療圏に存在する医師少数区域の場合は、同じ3次医療圏内から医師を確保することが求められる。

 

  

 出典:Web医事新報

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