2019.08.26
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BCGワクチン、重大な副反応に髄膜炎の記載追記
厚生労働省が添付文書改訂を指示

メディカルサポネット 編集部からのコメント

厚生労働省は22日付けで、医薬品の添付文書の「使用上の注意の改訂指示」に関する通知を更新し、乾燥BCGワクチン、カベルゴリン、トファシチニブクエン酸塩など、10の医薬品を追加しました。いずれも副作用報告があったとして、注意喚起を行っています。

   

 厚生労働省は22日、新たに重大な副作用などが確認された医療用医薬品について、添付文書(使用上の注意)改訂の指示を出した。改訂の対象となった主な医薬品は以下の通り。【新井哉】

 

 

乾燥BCGワクチンの添付文書

    

〔乾燥BCGワクチン〕商品名は乾燥BCGワクチン(経皮用・1人用)。結核予防に効能・効果がある。「重大な副反応」の項の「全身播種性BCG感染症」および「骨炎、骨髄炎、骨膜炎」を「BCG感染症」と改め、「髄膜炎」に関する記載を追記。国内の症例が集積し、専門委員の意見も踏まえた調査の結果、改訂することが適切と判断した。過去3年の副作用報告で結核髄膜炎が1例(因果関係が否定できない症例)あった。

   

〔カベルゴリン〕商品名はカバサール錠0.25mgなど。パーキンソン病、乳汁漏出症などに効能・効果がある。「重要な基本的注意」の項に、トルコ鞍外に進展する高プロラクチン血性下垂体腺腫の患者に対する髄液鼻漏に関する注意喚起、および視野障害のみられる高プロラクチン血性下垂体腺腫の患者に対する視野障害の再発に関する注意喚起を追記。「慎重投与」の項の「下垂体腫瘍がトルコ鞍外に進展し、視力障害などの著明な患者」を「下垂体腫瘍がトルコ鞍外に進展し、視力障害などの著明な高プロラクチン血性下垂体腺腫の患者」とする。国内の症例が集積し、専門委員の意見も踏まえた調査の結果、改訂することが適切と判断した。過去3年の副作用報告で髄液鼻漏の関連症例が3例(いずれも因果関係が否定できない症例)あった。

   

〔トファシチニブクエン酸塩〕商品名はゼルヤンツ5mg。既存治療で効果不十分な関節リウマチなどに効能・効果がある。「重大な副作用」の項に「静脈血栓塞栓症」を追記。「効能又は効果に関連する注意」の項に心血管系事象のリスク因子を有する患者に本剤を投与する際には、他の治療法を考慮することを効能共通で追記する。また、「特定の背景を有する患者に関する注意」の項に「心血管系事象のリスク因子を有する患者」の項を新設し、静脈血栓塞栓症の徴候及び症状の発現に関する注意及び他の治療法を考慮し、特に10mg 1日2回投与の必要性については慎重に判断することなどを追記。専門委員の意見も踏まえた調査の結果、改訂することが適切と判断した。過去3年の副作用報告で静脈血栓塞栓症の関連症例が6例(因果関係が否定できない症例はなし)あった。

 

 

出典:医療介護CBニュース

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