日比谷花壇と共同開発の白衣で着る人を癒やす
襟元と前身頃を可憐な花柄模様が彩る。清潔感と華やかさがある花柄のナースウェアシリーズ「グロウイングナース×日比谷花壇」は、花に宿る癒やしの力をデザインに落とし込むことをテーマに作られました。目指したのは、看護師を癒やすウェア。開発担当者の薄井陽香さんは、「花柄のウェアは各社から出ていますが、当社は、花言葉と組み合わせた“意味のある花柄”に特化することにしました」と話します。2019年2月に発表すると大きな反響があり、特にクリニックでよく採用されているそうです。 営業本部のユニフォームコンサルタント、門馬聡美さんは「コメディカル職や産婦人科ではカラータイプの方が人気ですね」と話します。
![日比谷花壇と共同開発したナースウェアシリーズ「グロウイングナース×日比谷花壇」の一番人気「ボタニカル・エアー」](/files/news/news/ID1372/id1372-white_front.jpg)
![日比谷花壇と共同開発したナースウェアシリーズ「グロウイングナース×日比谷花壇」の一番人気「ボタニカル・エアー」](/files/news/news/ID1372/id1372-purple_front.jpg)
![日比谷花壇と共同開発したナースウェアシリーズ「グロウイングナース×日比谷花壇」の一番人気「ボタニカル・エアー」](/files/news/news/ID1372/id1372-navy_front.jpg)
日比谷花壇と共同開発したナースウェアシリーズ「グロウイングナース×日比谷花壇」の一番人気「ボタニカル・エアー」
そこで協力を打診したのが、日本に初めてブライダルのブーケトスを紹介したフラワービジネスのトップ企業、日比谷花壇でした。本物にこだわり、実際に生花を並べて撮影し、デザインを描き起こしました。光の熱で花がしおれる前に撮るため、時間との闘いだったといいます。
![実際に植物を並べて撮影している場面](/files/news/news/ID1372/id1372-4.jpg)
実際に植物を並べて撮影している場面
シリーズ一番人気の「ボタニカル・エアー」は、「誠実」という花言葉を持つカンパニュラと花言葉「献身的な愛」のアルケミラ・モリスを組み合わせ、ピンク系、ラベンダー系、ネイビー系の色味で展開。ウェア自体はシャープなシルエットで、花柄を首元に配しました。「これで夜勤明けも明るい顔に見えます」と薄井さん。
![「病院全体を癒やすウェアを目指しています」と話す商品本部の薄井陽香さん](/files/news/news/ID1372/id1372-1.jpg)
「病院全体を癒やすウェアを目指しています」と話す商品本部の薄井陽香さん
初の試みとして後見頃のすそにプリーツを入れ、動きやすく、動いた時によりきれいに見えるようにしました。他にも、ストラップをずれにくくするために後ろ襟にはタブを設けたり、座った時に裾がもたつかないように後丈だけ少し長めにしたりするなど、快適に働くための工夫が随所に施されています。
![花言葉「幸福な愛・信じ合う心」のブルースターを図柄にした「アブストラクト」。](/files/news/news/ID1372/id1372-5.jpg)
![花言葉「誠実」のカンパニュラと、花言葉「献身的な愛」のアルケミラ・モリスを図柄にした「ボタニカル・エアー」](/files/news/news/ID1372/id1372-white_back.jpg)
![花言葉「幸福な愛・信じ合う心」のブルースターを図柄にした「アブストラクト」。](/files/news/news/ID1372/id1372-6.jpg)
(左)花言葉「誠実」のカンパニュラと、花言葉「献身的な愛」のアルケミラ・モリスを図柄にした「ボタニカル・エアー」。
(右)花言葉「幸福な愛・信じ合う心」のブルースターを図柄にした「アブストラクト」。
![モチーフにした花を手に「グロウイングナース」×日比谷花壇」の反響を話す門馬聡美さん(右)](/files/news/news/ID1372/id1372-2.jpg)
モチーフにした花を手に「グロウイングナース」×日比谷花壇」の反響を話す門馬聡美さん(右)
他にも、柄襟で首元がすっきりしたラインの「アブストラクト」、襟元にタックが入ったフェミニンな印象の「ヒーリング」も展開しています。
![柄襟で首元がすっきりしたラインの「アブストラクト」](/files/news/news/ID1372/id1372-purple_front2.jpg)
![襟元にタックが入ったフェミニンな印象の「ヒーリング」](/files/news/news/ID1372/id1372-8.jpg)
特許取得の“折るだけで丈詰めできるパンツ“がヒット
![特許取得の“折るだけで丈詰めできるパンツ“がヒット](/files/news/news/ID1372/id1372-ashi-2.jpg)
![誰でも簡単サッと丈調整ロールイン・パンツ](/files/news/news/ID1372/id1372-ai2.jpg)
ナースウェアのパンツの裾上げは、案外やっかいなものです。病院やクリニックでウェアを共有しているところでは自分に合ったパンツの丈に直せなかったり、通販でパンツを購入すると丈詰めをしなければいけなかったり。ささいなことだけれど、ストレスを感じる場面の一つでしょう。
サーヴォの商品開発担当者たちは、看護師へのヒアリングを重ねる中でそのことに気づき、裾にしなやかな芯を縫い込んだ「ロールイン・パンツ®」を開発し、今年2月に販売しました。1回折り込むと裾が4センチ短くなり、手軽に自分に合った丈にできます。営業本部のユニフォームコンサルタント、門馬さんは「特に共有在庫を持っているお客様から喜ばれました。誰でもぴったりの長さにできるパンツは、発売前の段階で2000本を超える注文が入りました」と振り返ります。
丈詰め不要の「ロールイン・パンツ®」。裾に特殊な芯を織り込み、折り曲げるだけで4cm単位で短くできる。
このロールイン・パンツ®には、総合ユニフォームメーカーの強みが発揮されています。もともとは、アルバイトの出入りが激しい飲食店などサービス系の現場で、パンツの長さを気軽に調整したい要望があって作られた商品。ナースウェアでも展開するために、改めて芯の素材選びを行ったそうです。激しい洗濯に耐えられる強さ、どんなに動いても下がらない軽さ、快適な履き心地のための薄さ、そんなしなやかな素材を求めて検証を重ねました。その結果、食品加工工場で着用される帽子のつばの素材が最適だと判明。商品本部商品1部の西尾泰英部長は「当社は衛生帽子だけで130種類作っています。食品加工の現場は暑さ対策や動きやすさが求められ、日々ウェアの改良をしています。そのノウハウを生かしたのがロールイン・パンツ®です」と語ります。サーヴォは、着心地のよさを追求するため、信州大学繊維学部感性工学コースと産学連携し、科学的なアプローチを通して使う人の感覚や感性にマッチするものづくりも行っています。
![「着心地の良さや動きやすさなどにこだわり、感性工学で裏打ちされたものを発売しています」と話す西尾泰英さん](/files/news/news/ID1372/id1372-3.jpg)
「着心地の良さや動きやすさなどにこだわり、感性工学で裏打ちされたものを発売しています」と話す西尾泰英さん
日比谷花壇とコラボレーションした「グロウイングナース」シリーズも、誰でもぴったりの丈にできる「ロールイン・パンツ®」も、着る人が心地よく過ごせることを何よりも大切にすることで生まれました。現在も新商品の開発を進める薄井さんは「看護師さんをウェアで癒やすことが、患者さんを癒やすことにもつながると思っています」と力を込めます。ウェアから看護師、看護師から患者へ広がる癒やしの効果が、医療現場そのものを明るくしてくれそうです。
株式会社サーヴォ
住所:東京都中央区日本橋大伝馬町 11-8
TEL:03-6861-8402(問い合わせ:営業4部2課/門馬)
URL:http://www.servo-uni.com/
1961年創業の株式会社サンペックスと1977年創業の株式会社イストが2014年に合併し、株式会社サンペックスイストとなり、2019年9月に社名を株式会社サーヴォに変更した。総合ユニフォームメーカーとしてサービス業やオフィスウェア、ナースウェアなど幅広く展開。白衣と調和する事務服もそろえ、統一デザインが総合病院などで好評を得ている。
(取材日:2019年9月13日)
メディカルサポネット編集部