2019.07.19
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ヘルパンギーナ、首都圏で警報レベルの地域続出
埼玉で患者倍増、1-3歳が7割占める

メディカルサポネット 編集部からのコメント

蒸し暑さを感じるようになってきた最近、手足口病やヘルパンギーナなど「夏風邪」と言われるウィルスが猛威を振るっています。手洗いやうがいはしていても家族でタオルを共有していたり、おむつ替えの後に手洗いを怠っていたりすることでウィルスに感染するケースが報告されています。ヘルパンギーナの8~14日の1週間の患者報告数は東京などで軒並み増加しています。予防をアドバイスする際は「なぜ」を添えることで理解が深まります。

 

「夏かぜ」の代表的な疾患で、高熱や口腔内の水疱などを伴うヘルパンギーナの流行が首都圏で広がっている。8日から14日までの1週間の患者報告数は、東京などの4都県で軒並み増加し、警報基準値を超える保健所管内が続出している。前週と比べて2倍近い報告があった埼玉県では、1-3歳が全体の約7割を占めているという。【新井哉】

 

 

 この週の患者報告数は、東京都が前週比約1.6倍の4.53人、埼玉県が約1.9倍の4.29人、神奈川県が約1.5倍の3.31人、千葉県が約1.5倍の2.94人となっている。

  

 東京都では、八王子市(9.91人)、江戸川(7.42人)、台東(7.25人)、多摩府中(7.05人)、練馬区(6.85人)などの保健所管内で警報基準値(6.0人)を超過。埼玉県でも、朝霞(7.47人)、川越市(6.88人)、さいたま市(6.44人)、熊谷(6.38人)の保健所管内で警報基準値を上回っている。

  

 ヘルパンギーナは、高熱や口腔内の水疱・発赤を主症状とするウイルス性疾患で、乳幼児が罹患するケースが多い。2-7日の潜伏期間後、38度以上の発熱や口腔内に水疱が現れる。

 2-4日で熱が下がり、7日程度で治癒する。熱や口腔内の痛みで食事や水分を十分に取れず、脱水になるほか、熱性けいれんや髄膜炎、心筋炎といった合併症を生じる可能性がある。患者のせきや、つばなどに含まれるウイルスによって感染する。

  

 

出典:Web医事新報

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