2021.07.12
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マネージャーの最も大切な仕事
-モチベーションは自信から生まれる-

裵英洙のマネジメントのちから~人事で悩むあなたへ~
vol.10

 

編集部より

医師で、医療機関コンサルティング会社、ハイズ株式会社代表の裵 英洙(ハイエイシュ)さんの連載「マネジメントのちから~人事で悩むあなたへ~」の第10回目。裵さんは勤務医時代に病院におけるマネジメントの必要性を痛感したことから、10年ほどの勤務医経験を経て、慶應義塾大学院経営管理研究科(慶應ビジネススクール)でMBA(経営学修士)を取得し、現在は各地の病院の経営アドバイザーとして活躍しています。病院経営で重要な「人事」を切り口に、組織マネジメントのポイントを毎月お伝えします。今回はマネージャー(管理職)の役割に関するお話です。スタッフに自信をもって仕事をしてもらうために、マネージャーはどのような関わりをすればいいのでしょうか?執筆者の桑原さんによると、マネージャーがとるべき大切な2つの姿勢があるといいます。その有無によって、職場環境は大きく変わり、スタッフの成長の一助にもなると考えられます。皆さんは部下に自信を与えられていますか?

 

執筆/桑原 沙耶(ハイズ株式会社 コンサルタント)

監修/裵 英洙

編集/メディカルサポネット編集部

 

「I grew strong by swimming upstream against the current.(私は流れに逆らって泳ぐことで強くなったの)」ココ・シャネル (1883-1971)

 

なぜCHANELは今もなお、女性の心をわしづかみにして離さないのでしょうか。当時ファッション界に波紋を広げた「ミニスカートワンピース」が今もなお愛され続けるのは、そのデザインに、彼女の持つ「自信」が表現されているからと言われています。ファッションとして彼女の具現化された自信が、女性の社会進出がまだ珍しかった当時から、ストーリーとしてブランドの中に表現され、現代まで女性をとりこにしているのかもしれません。

 

 

 

モチベーションのエネルギーは「自信」

自信がない人は見ていて不安であり、危なっかしく、仕事を任せられないとわれわれは思いがちです。一方、ココ・シャネルのエピソードから分かるように、自信は人を強烈に惹きつけ、良い仕事をするモチベーションや原動力になります。その点から、チームメンバーや部下の管理をしているマネージャーにとって、彼らに自信を持たせることを意識することは重要です。なぜなら、自信はその人を強くし、さらなる成長をモチベートさせるエネルギーとなるからです。過剰な自信は論外ですが、過少すぎる自己評価は仕事を委縮させ、モチベーションの減退につながりますので、そこをコントロールしてあげたいものです。

 

そこで、今回は人に「自信」を与えるためのマネージャーの大切な2つの姿勢について見ていきましょう。

 

①人に自信を実感させる「進捗」 

 

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