2021.04.14
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服薬フォローの事例集とマニュアルを作成、非薬剤師の教育で対人業務に専念も
(株式会社メディックス)

この薬局がすごい! 第17回「患者背景にまで向き合う薬局」

この薬局がすごい!  第15回「地域密着」地域に根ざすコミュニティ薬局の取り組み 株式会社アペックス 

編集部より

2020年9月に改正医薬品医療機器等法(薬機法)が施行され、服薬期間中のフォローアップが義務化されました。株式会社メディックスではフォローアップの質の標準化を目指し、事例集の作成やマニュアルの整備、また非薬剤師のスキルアップによって薬剤師が対人業務に専念できる環境整備などに取り組んでいます。服薬期間中のフォローアップだけではなくポリファーマシーなど、薬剤師職能を発揮して患者の薬物治療に貢献する同社の取り組みを、奈良部篤史さん(医療情報管理・教育研修部 調剤事業 北関東ブロック長)に伺いました。

 

取材・文/横井かずえ

撮影/和知明(株式会社BrightEN photo)

編集・構成/吉井 光洋(薬剤師/メディカルサポネット編集部)

  

服薬フォローの質の標準化から着手、非薬剤師の教育も

 

――薬機法改正以前から服薬期間中のフォローに力を入れていたと伺っています。服薬フォローに対する基本的な考え方を教えてください。

 

そもそも論ではありますが、薬剤使用期間中の患者フォローアップについては、厚生労働省の「患者のための薬局ビジョン」や日本薬剤師会の「調剤指針」でも考え方が示されています。そうした中での今般の薬機法改正には2つの側面があり、1つには社会から薬剤師への期待感、そしてもう1つは「もっと頑張ってもらわなければいけない」という厳しい意見の反映だと考えています。残念ながら今回の法改正には、後者の側面が強いという印象を持っています。当社では法改正以前から服薬期間中のフォローに力を入れていますが、法改正がなされたのをきっかけに、改めて薬剤師がどのように患者様の薬物療法を支援できるのか、服薬フォローのあり方も含めて検討を重ねました。

 

服薬フォローについて語る奈良部篤史北関東ブロック長

 

――どのように取り組みを進めたのですか?

 

まずは2020年9月に服薬フォローの義務化がスタートした段階で、全店における9~11月の実施状況を調査しました。調査結果からは、3カ月間で少なくとも1件はフォローしている店舗は、全65店舗中51店舗に上り、想定よりは積極的に取り組んでいることが明らかになりました。会社として従来から力を入れてきた、患者様とのコミュニケーションなどが反映された結果と受け止めています。

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