2020.10.08
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実際の看護現場で生まれたエピソードが原作! 
「看護の日制定30周年特別ドラマ完成披露」記者発表会レポート

9月28日(月)、公益社団法人日本看護協会(福井トシ子会長)による「Nursing Nowキャンペーン公式ソング発表&看護の日制定30周年特別ドラマ完成披露」記者発表会が、東京・表参道の日本看護協会ビルで行われました。ここでは、「看護の日制定30周年特別ドラマ完成披露」記者発表会の様子を中心にリポートします。

取材・文/清家茂樹 写真/石塚雅人
監修/高山真由子(看護師・保健師・看護ジャーナリスト)

 

つんく♂プロデュース「元気の歌」で、相川七瀬が奮闘する看護職にエール!

第1部では、Nursing Now公式ソング「元気の歌」をプロデュースした音楽プロデューサー・つんく♂さんからのメッセージが披露され、歌唱を担当したシンガー・相川七瀬さんが登壇。相川さんは、コロナ禍のなかで奮闘する全国の医療従事者に対して「今年はとくに感謝しかない」と語り、「自分の健康に気をつけて元気でいることが、今度は医療従事者の方たちを支える力になる」と呼びかけました。

   

 

ハローキティを前に相川七瀬さんは満面の笑み。「夢見る少女」のようなキュートな表情!

つんく♂さんからのオファーは、「TwitterのDMだったので、本当につんく♂さんかどうか疑ってしまった」と周囲を笑わせた

   

 

「元気の歌」特製ゴールドディスクを手に、福井トシ子日本看護協会会長、ハローキティとともにほほ笑む相川七瀬さん

  

「看護の日」制定30周年特別ドラマ「Memories〜看護師たちの物語〜」完成披露

  

続く第2部では、「看護の日」制定30周年特別ドラマ「Memories〜看護師たちの物語〜」の完成披露発表会。厚生労働省と日本看護協会は、毎年5月12日の「看護の日」を中心にさまざまな事業を展開しており、看護の現場で生まれた心に残るエピソードを募集・表彰する「忘れられない看護エピソード」コンクールもその一環です。同コンクールの入賞作品を原作とした連続ドラマの放送が、10月4日(日)20時54分から、BS日テレでスタートしました。

 

その完成披露発表会には、それぞれ若手看護師・助産師を演じた萩原みのりさん、祷キララさん、木戸大聖さんと、3人の指導役であるベテラン看護師を演じた筒井真理子さん、そして、渡邊いち監督が登壇。今作では日本看護協会が監修をしており、キャストが看護職らしく見えるようにこまなか所作も指導されたそうで、木戸さんは「看護って繊細なものなんだな」と素直な感想を語りました。

 

   

        ドラマへの想いを語る、(左から)萩原みのりさん、祷キララさん、木戸大聖さん、筒井真理子さん

   

また、祷さんが「あたりまえのことですけど、看護師さんもわたしと同じ人間で、悲しいことは悲しいしうれしいことはうれしい。通じる部分がたくさんあるんだと気づかされた」と語ると、萩原さんも「わたし自身、幼少期から入院することが多かったためか、看護師さんなど医療従事者の人たちにはスーパーヒーローのような強くて格好いいイメージがありましたが、あたりまえに悩むこともあれば壁にぶつかることもある。そういう看護師さんの一面を知ってもらう機会になったらいいなと思っています」と、ふたりとも看護師の人間性に触れたことが印象的だった様子でした。

 

それもやはり、原作が実際の看護現場で生まれたエピソードだからなのでしょう。役柄としても俳優としても先輩の筒井さんは、「3人がかわいくてかわいくて」と撮影現場で育まれた後輩愛を告白しつつ、「一つひとつがリアルのお話なので、1話1話、台本を頂いたときも本番のときもうるうるしながらだった」と、原作が持つパワーを強調。ベテラン看護師役の筒井さんの演技は、日々、看護現場で奮闘する看護管理者のみなさんの心にも響くものでしょう。

 

また、渡邊監督は、「ドラマというかたちで看護職の人たちをどうサポートできるのか」と考え、「看護職は忙しいだとか眠れないといったネガティブな見られ方もされるが、この作品をきっかけにして、本当にやりがいと心意気のある素晴らしい仕事だということを少しでも世間のみなさんに知ってもらい、若い人たちに『わたしもやってみようかな』と思ってもらえたら」と、作品にかける思いを語りました。

 

筒井真理子さんが語る「後輩愛」に、3人の後輩たちも満面の笑顔を見せる 

   

キャストと監督、相川七瀬さん、福井トシ子日本看護協会会長で、ドラマのヒットを祈願し「Memories!」とタイトルコール

    

本記者発表会にあたってのあいさつで、福井トシ子日本看護協会会長は「わたしたち看護職は、患者さんや利用者さんを支え、どんな状況でも希望を持ってその人らしい豊かな生活をしてほしいと願っている」と語りました。

  

今回のコロナ禍のなかで奮闘する看護職をはじめとした医療従事者への関心が高まり、その思いも多くの人に伝わっているでしょう。看護する側と看護される側の相互理解がこれまで以上に進むことを願います。

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