2021.05.07
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ケアマネ協会「福祉用具のみでも投入時間は変わらない」 報酬引き下げ論に反発

メディカルサポネット 編集部からのコメント

居宅介護支援においてケアプランの内容が福祉用具貸与のみのケースは介護報酬を引き下げるべき、との財務省の主張に対し、日本介護支援専門員協会が意義を唱えています。協会は、他の医療・福祉のバランスが取れたサービス調整等のためには福祉用具貸与のみでもケアマネジメントへの投入時間はあまり変わらないとし、多様な支援や保険外サービスなどを推進するという視点から乖離した考えだと批判しています。

 

 《 日本介護支援専門員協会・柴口里則会長 》

 

他のサービスと同様に居宅介護支援でも利用者負担を徴収すべき、との財務省の意見に反対する声明を出した日本介護支援専門員協会 − 。声明の中で訴えたことはそれだけではない。ケアプランの内容が福祉用具貸与のみのケースは介護報酬を引き下げるべき、との主張にも異議を唱えた。【鈴木啓純】

 

協会は「介護保険サービスは福祉用具貸与のみでも、他の医療・福祉のバランスがとれたサービス調整や効率的なサービス提供に関する支援を行っている」と改めて説明。「アセスメント、ケアプラン作成からサービス担当者会議の開催やモニタリングまで、ケアマネジメントへの投入時間はあまり変わらない」と指摘した。

 

そのうえで、「介護保険サービスの利用状況だけを切り取って居宅介護支援費を引き下げることは、多様な支援や保険外サービスなどを推進するという視点から乖離した考え」と批判した。

 

居宅介護支援費の利用者負担導入論についての意見表明

 

財務省は先月15日の財政制度等審議会で居宅介護支援を俎上に載せ、「福祉用具貸与のみのケースの報酬を引き下げるなど、サービス内容に応じた報酬体系とすることも必要」と提言していた。今後を見据えて給付費の伸びを抑制し、現役世代の負担の軽減につなげる狙いがある。5月中にもまとめる政府への提言(建議)に盛り込む方針だ。

 

 

出典:JOINT

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