2021.02.05
3

マイナス幅は縮小も小児科では依然前年比3割減
9、10月の診療所経営への影響調査、日医

メディカルサポネット 編集部からのコメント

日本医師会は新型コロナウイルス感染症が診療所経営に与えた影響について2020年9-10月分の調査結果を公表しました。前年同月比でマイナス幅の縮小は続いてはいるものの、小児科では9月31.5%減、10月15.8%減、耳鼻咽喉科では9月18.8%減、10月10.6%減と依然として患者の減少が目立っています。厚生労働省の分析によると全体的な傾向は5月を底に回復基調にあるとしています。 

 

 

 日本医師会は3日、新型コロナウイルス感染症が診療所経営に与えた影響について、2020年9-10月分の調査結果を公表した。診療科別のレセプトの総件数では、依然小児科で9月の前年同月比のマイナス幅が3割以上など、患者の減少が目立っている。【吉木ちひろ】

 

 日医は3月以降、医療機関の経営への影響に関する調査を継続しており、今回発表したのは6回目の調査結果。それによると、9月(回答数514)の診療所の入院外(外来と在宅医療)の診療の総件数は前年同月比で8.0%減、10月(回答数419)は3.3%減だった。診療科別では小児科(9月31.5%減、10月15.8%減)と耳鼻咽喉科(9月18.8%減、10月10.6%減)が依然2桁のマイナスだった。全体的な傾向は、厚生労働省のデータベースを基にした分析によると、5月を底に回復基調にある。

 

 1施設当たりの医業収入は、前年同月比でマイナス幅の縮小が続き、10月時点の無床診療所ではプラスに転じた(ただし、20年9月と10月は19年と比べて平日が1日多い)。4-10月の増減額の累計は有床診療所が409.1万円減、無床診療所791.8万円減だった。

 

 松本吉郎常任理事は定例記者会見で、支払基金のデータなど「現時点でさまざまな資料から11月以降の状況がさらに悪化しているということがうかがえる」と説明。自ら実施したヒアリングでも12月や21年1月のマイナス幅が拡大し、特に1月では30-50%減の医療機関もあったという。

 

 

 

出典:医療介護CBニュース

この記事を評価する

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

TOP