2018.05.25
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訪問診療実施する医療機関の目標数、8府県が未設定
~厚労省調査、第7次医療計画で

メディカルサポネット 編集部からのコメント

第7次医療計画で掲載が求められている「訪問治療を実施している診療所・病院数」について、山形、石川、福井、長野、京都、和歌山、佐賀、宮崎で数値目標の記載がありませんでした。厚生労働省は、設定を促す方針です。

 

 

「在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループ」の会合の様子(23日、厚労省)

 

4月から始まった第7次医療計画で、8府県が訪問診療を実施する診療所や病院の目標数を設定していないとする調査結果を、厚生労働省が23日の「在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループ」の会合で明らかにした。この目標数は、第7次医療計画で原則記載する必要があることから、厚労省は8府県に対し、設定を促す方針だ。【松村秀士】

 

会合終了後、厚労省の担当者は記者団に対し、「通知という形で設定を促すことになるだろう」と述べた。

 

厚労省が2017年7月に各都道府県へ出した通知では、将来的に必要な訪問診療の需要に対応するため、訪問診療を実施している診療所・病院数についての数値目標とその達成に向けた施策を、各都道府県が策定する第7次医療計画(18―23年度)に原則記載することを求めていた。

 

また、在宅医療の提供体制に求められる医療機能を確保するため、「退院支援」「急変時の対応」「看取り」といった機能ごとの数値目標と、その達成に向けた施策などを可能な限り計画に記載することとしていた。

 

23日の会合で厚労省は、3月から4月にかけて全都道府県に対して実施した在宅医療に関する調査結果を示した。

 

それによると、第7次医療計画に、「訪問診療を実施している診療所・病院数」に関する数値目標を記載していなかったのは、山形、石川、福井、長野、京都、和歌山、佐賀、宮崎の8府県。ただ、この中には、例えば佐賀県では在宅療養支援診療所や在宅療養支援病院が訪問診療を実施していることから、訪問診療を実施している診療所・病院の目標数を設定しないなど、何らかの事情で未設定の県が5つあった。

 

調査結果を踏まえて、厚労省は数値目標とその達成に向けた施策の設定を8府県に促すことを提案。また、在宅医療と介護サービスの両方のデータの把握が可能な既存の国保データベースを自治体が活用できるように支援を充実させることも提案し、大筋で了承された。

 
出典:医療介護CBニュース

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