2018.03.16
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【ドクターが読みたい一冊】『世界を救った日本の薬 画期的新薬はいかにして生まれたのか?』著:塚崎 朝子(ブルーバックス)

メディカルサポネット編集部からのコメント

21世紀に入り、日本人研究者が関与した「画期的新薬」が続々と登場しています。本庶佑・京大教授や間野博行・国立がんセンター理事などを取材し、新薬誕生の舞台裏に迫った一冊をご紹介します。

 

『世界を救った日本の薬 画期的新薬はいかにして生まれたのか?』(塚崎朝子 著)

マイナビDOCTORでも健筆をふるうジャーナリスト・塚崎朝子さんの新著『世界を救った日本の薬 画期的新薬はかにして生まれたのか?』(講談社・ブルーバックス=税別1,080円)が発売になりました。

内容は4年半前に同じく塚崎さんが上梓された『新薬に挑んだ日本人科学者たち 世界の患者を救った創薬の物語』の続編、姉妹編というべき新著です。

21世紀以降、日本発の薬は英国やスイスと同等の10以上に達するなど、素晴らしい成果を挙げ続けてます。しかし日本発で世界に認められている薬がいくつあるのか?をキチンと認識している日本人はほとんどいません。

がん治療に革命をもたらす「免疫チェックポイント阻害薬」、新型インフルエンザやエボラ出血熱に対抗できる抗ウイルス薬、がん治療の“魔法の弾丸”ともいえる分子標的治療薬など、日本人研究者が関与した「画期的新薬」が続々と誕生している事実、そして彼らはなぜ偉業を成すことができたのか?をジャーナリストの視点と時間をかけた丹念なインタビューをもとに検証。日本が誇るべきトップ研究者たちによる新薬誕生の舞台裏を描き出しています。

医療、薬剤関係者にオススメしたいのはもちろん、それらとまったく関係ない方が「創薬スーパースター列伝」「創薬版プロジェクトX」として読んでも十分に楽しめる一冊です。

読了後は著者である塚崎さんが、まえがきに記した「日本人は日本人研究者が造り出した薬が世界の患者を救っていることについて、もっと誇りに思っていい」の言葉が胸にグッと突き刺さります。

 

  

著者プロフィール

塚崎 朝子(つかさき あさこ)
ジャーナリスト


読売新聞記者を経て、医学・医療、科学・技術分野を中心に執筆多数。国際基督教大学教養学部理学科卒業、筑波大学大学院経営・政策科学研究科修士課程修了、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科修士課程修了。専門は医療政策学、医療管理学。著書に『新薬に挑んだ日本人科学者たち』『慶應義塾大学病院の医師100人と学ぶ病気の予習帳』(講談社)、『iPS細胞はいつ患者に届くのか』(岩波科学ライブラリー)などがある。

 

出典:マイナビDOCTOR

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