2024.09.27
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特定機能病院等の外来患者で初診が診療所等の割合が上昇―23年受療行動調査

 

メディカルサポネット 編集部からのコメント

厚生労働省が9月20日、「令和5年(2023年)受療行動調査」を公表しました。それによると、特定機能病院や大病院の外来患者のうち、最初の受診場所が診療所等だった患者の割合は約3割を占め、20年の前回調査時よりも上昇したことが明らかになりました。また、入院患者の退院の許可が出た場合の自宅療養の見通しでは、「自宅で療養できる」との回答が前回調査から6.4ポイント増と大きく伸び、過去最高の63.1%となっています。

   

厚生労働省が9月20日、「令和5年(2023年)受療行動調査」を公表した。それによると、特定機能病院や大病院の外来患者のうち、最初の受診場所が診療所等だった患者の割合は約3割を占め、20年の前回調査時よりも上昇したことが明らかになった。退院後に自宅療養が可能な入院患者の割合も初めて6割を超えた。

 

受療行動調査は、厚労省が医療行政の基礎資料を得ることを目的に3年ごとに行っている調査。23年調査は全国の一般病院489施設の外来・入院患者約10万4000人から有効回答を得た。

 

結果をみると、外来患者の診療等までの待ち時間は、「15分未満」(27.9%)、「15分~30分未満」(24.9%)、「30分~1時間未満」(20.6%)の順に多く、1時間未満との回答が全体の約7割に及ぶ。

 

外来患者が調査日に受診した病気や症状で最初に受診した場所は、「最初から今日来院した病院を受診」が51.4%で最も多く、「最初は他の病院を受診」は27.6%、「最初は診療所・クリニック・医院を受診」は18.8%だった。特定機能病院と大病院(一般病床500床以上)は初診場所が診療所等の患者の割合が上昇傾向にあり、特定機能病院は29.3%(前回調査比2.3ポイント増)、大病院は32.3%(同2.9ポイント増)となった。

 

退院後に「自宅で療養できる」は過去最高の63.1%、前回から6.4ポイント増

 

入院患者の退院の許可が出た場合の自宅療養の見通しでは、「自宅で療養できる」との回答が前回調査から6.4ポイント増と大きく伸び、過去最高の63.1%となった。一方、「自宅で療養できない」(19.4%)と回答した患者の自宅療養を可能にする条件では、「入浴や食事などの介護が受けられるサービス」(40.6%)、「家族の協力」(35.2%)、「療養に必要な用具(車いす、ベッドなど)」(28.7%)などが上位となった。

 

病院に対する全体的な満足度で「満足している」と答えた患者は外来が63.7%、入院が67.3%。項目別で満足度が高かったのは、入院・外来とも「医師による診療・治療内容」、「医師との対話」、「医師以外の病院スタッフの対応」で、外来は約6割、入院は約7割だった。これに対して「不満」の割合が最も高かったのは、外来が「診療までの待ち時間」で25.2%、入院が「食事の内容」で15.4%となった。

    
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出典:Web医事新報

  

  

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