2021.08.03
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認定・専門取得を後押しする社風が根づく
専門性の向上で服薬指導の質が向上
(株式会社望星薬局)

この薬局がすごい! 第18回「専門性の追求」

この薬局がすごい!  第15回「地域密着」地域に根ざすコミュニティ薬局の取り組み 株式会社アペックス 

編集部より

2021年8月の改正薬機法施行によってスタートする専門医療機関連携薬局。その認定要件は高い専門性が求められる内容になっています。開局から46年の歴史を持ち、薬剤師による研究発表や認定・専門薬剤師の資格取得にも力を入れている株式会社望星薬局では、専門医療機関連携薬局の認定に対してどのような対応を考えているのでしょうか。東京八王子市内で大学病院の門前店舗に勤務する藤崎玲子薬剤第二部次長・学術・教育支援部次長と外来がん治療認定薬剤師の資格を持つ滝澤健司課長に話をうかがいました。

 

取材・文/横井かずえ

撮影/和知明(株式会社BrightEN photo)

編集・構成/吉井 光洋(薬剤師/メディカルサポネット編集部)

 

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2021年8月からの施行が迫る改正薬機法 薬局機能の認定やガバナンス強化への対応はどうする!?

  

30人の認定・専門取得者が活躍
指導の質が大きく向上

 

――初めに認定・専門薬剤師資格の取得状況について教えてください

 

滝澤健司さん(以下、滝澤):現在は、会社全体で外来がん治療認定薬剤師3人、緩和薬物療法認定薬剤師1人、精神科薬物療法認定薬剤師1人、糖尿病薬物療法履修薬剤師3人、プライマリ・ケア認定薬剤師2人、老年薬学認定薬剤師2人、リウマチ登録薬剤師11人、骨粗鬆症マネージャー4人など約30人の認定取得者がいます。さらに現在、20名ほどのスタッフが、がんを始めとする各分野での認定を目指して勉強中です。

 

がんなどの認定に加えて、勤務する薬剤師約100人のうち7割は日本薬剤師研修センターの研修認定薬剤師を取得していて、日本薬剤師会のJPALS(ジェイパルス)でクリニカルラダーレベル5以上の薬剤師も40人に上ります。また、博士号の取得者が見込みも含めて8人いるのも特徴です。

 

自分の興味の方向性に沿って患者様に役立つ資格は積極的に取得しようという風土が根づいていると語る、

藤崎玲子薬剤第二部次長・学術・教育支援部次長(右)と滝澤健司課長(左)

 

――どのように資格を活かしているのですか?

 

藤崎玲子さん(以下、藤崎):資格を活かした取り組みとしては、専門・認定領域にかかわる担当患者様の指導、服薬期間中の電話サポートなどの日常業務、所属学会での発表などを行っています。なお担当患者とは、かかりつけの契約とは別に、望星薬局の取り組みのひとつとして実施しているものです。このほか、薬学実務実習生に対して行う「専門・認定薬剤師による処方解析・処方設計と薬物療法の実践」という講座の講師も認定薬剤師の仕事です。この講義は今後、社員研修にも拡張する予定です。

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