2021.03.08
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2015年から続く薬局業界のトレンドをつかむ

狭間研至の薬局経営3.0~社長が変われば薬局が変わる~ vol.6

狭間研至の薬局経営3.0社長が変われば薬局か変わる

 

編集部より

医師であり調剤薬局の経営者でもある狭間研至さんの連載コラム「薬局経営3.0〜社長が変われば薬局が変わる〜」。第6回は、薬局経営の転換のために理解しておかなければならない、2015年以降の薬局業界のトレンドについて解説いただきます。「対物」から「対人」へとシフトしてきた流れを理解することが、経営転換への根拠になると狭間さんは話します。その上で、5年後・10年後の調剤薬局のあり方を考える必要があるのです。

 

調剤薬局からの転換に必要なこととは?

 

こんにちは。狭間研至です。前回はビジネスモデルとして非常に強い力を持つ「調剤薬局」という形態から離れることの難しさについて、実体験も交えてお話しました。この難しさに挑戦するのは、不可能ではありませんが、容易でもありません。これを変えていくためには、組織全体が一丸となって取り組んで行くことが必要で、中でも大切なのは、社長が腹をくくり「変わっていくぞ!」という決意を固めることです。

 

言い方を変えれば、業務内容のブラッシュアップとか効率化といったレベルのものではなく、薬局経営の根本的なやり替えなのです。いわば大事業に取り組むことは大きな経営判断ですし、適切な判断を下すためには、それ相応の根拠が要ります。それが、今、業界に流れている業界トレンドをつかむことだと思います。

 

  

薬局業界のターニングポイント2015年以降の流れをよむ

  

そこで、今回は、これからの薬局を捉える上でのターニングポイントになった2015年からのトレンドを解説したいと思います。

 

 

 

・2015年3月、突如開催された公開ディスカッション

業界人にとっては、少なからず寝耳に水だったと思いますが、2015年3月に規制改革会議の公開ディスカッションなるものが開催されました。私もご縁があって外部有識者のような感じで参加させて頂きました。当初は、「医薬分業制度には意味がない」といった、分業推進に逆行するような議論になるのかなとも思ったのですが、蓋を開けてみるとそうではなく「医薬分業には意味があるが、現在の医薬分業のあり方には課題も多い。患者本位の医薬分業に変えていくべきだ」という、ある意味では当然の結論に行き着きました。

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