2017.07.19
5

中途新入社員の悩みと長期定着のポイント

【薬剤師/マイナビ薬剤師調査】

「業務の経験はあるけど、機器や設備は前職のものと違うから慣れるまで周りに迷惑をかけそう…」「新しい職場で、気軽になんでも相談できる人がいない…」転職して間もない職員は新しい職場に対してこんな悩みを抱えていたりします。しかし、これはほんの一部でしかございません。本記事では、入社者からマイナビに実際にご連絡いただいたリアルな相談事例をお送りします。新入社員の悩みを知ることで、人材定着のカギとなります。また、職員定着に成功している企業・病院の取り組み事例もお伝えします。

実際にあった入社後のご相談例

  • 前職と『仕事内容・手順』『設備・機械の種類』『記録の方法』などが異なるため、仕事についていけないことがある。(30代/女性)
  • 既卒入社のため、教育をしてもらえない状態で勤務をしている。以前勤務されていた方は退職されて、業務の引き継ぎを受けていない。今の状況では患者さんに安全な薬を提供できない。(20代/女性)
  • 周囲が忙しそうで、分からないこと・できないことがあっても質問できない。20代/女性)
  • 指導者によって指導内容が異なるため、どれに従えば良いのか分からない。20代/男性)
  • 就業先によってやり方が違うので質問をするが「経験者なのに、そんなこともできないの?」と言われてしまう。20代/女性)
  • 休憩場所が調剤室であるため、患者さんにも見える場所で昼食を食べており、落ち着かない。また、前職では休憩時間に外でランチを食べられたが、今は休憩時間に買いに行くことも禁じられている。(30代/男性)
  • 入社前に提示された雇用契約書と実際の就業条件が違う。(30代/女性)
  • 指導をしてもらえる環境と聞いて入社したが、その指導者が退職し、自分が指導しなければいけない立場になった。30代/男性)
  • 子供が熱を出したときに帰りにくい雰囲気だった。(40代/女性)
  • お休みの希望を出しているがなかなか通らない。正社員は土日に休めないと言われた。(20代/女性)
  • 悩みを打ち明けられる人がいない。(40代/女性)
  • 聞いていた配属先と違う店舗に配属となった。(30代/男性)
  • 始業時間の1時間前から出勤しなければならない。20代/女性)
  • スタッフ間の愚痴や悪口が多く雰囲気が悪い。(30代/女性)
  • 社長、管理薬剤師が怖い。物に当たったり、見下したような口調であしらわれる。(20代/男性)

 

 

早期での退職を防ぐためには、弊社マイナビをはじめとする人材紹介会社が、求人・求職者のマッチングの精度を高めていくと共に、新入社員への意識啓発や、受け入れ側の皆様の離職防止に関する取り組みも不可欠と考えております。

中途採用に対しては、即戦力としての活躍を期待されているかと思いますが、これまでの経験と業務手順や仕事内容などが異なることもあります。のため、中途採用であっても慣れるまでにはフォロー体制が必要であると考えます。職場に馴染み、安心して勤務できるように教育体制や支援制度を整えている職場は職員が定着しやすい傾向にあります。配属先だけでなく、企業・病院全体で新入社員をフォローすることが、定着につながります。

  

職員定着のための取り組み事例

☑一人ひとりの経験・習得度に合わせて、店舗の管理者が教育・指導内容を変更する。
☑入社時から定期的な面談を実施している。
☑現場と採用担当(人事部・総務部など)が連携を図り、新入社員をフォローする。
☑新入社員(新卒・既卒)を対象とした臨床心理士によるメンタルサポートを、年間プログラムを組んで実施する。(※月一回の頻度でレクチャーを実施し、心理調査はPOMSを導入)
☑社内の研修・勉強会は、できる限り勤務時間内に実施する。また、外部の研修は、当日は勤務扱いとし、参加費・交通費・日当を支給することで積極的な参加を推進している。
☑多様な勤務時間、勤務シフトを導入している。
☑男性・女性どちらも育児休業が取得しやすい風土づくりをする。
☑正社員を対象とした時短勤務制度を導入する。
☑連続休暇取得奨励制度を導入する。
☑始業前の時間外勤務をゼロにする。(業務内容の見直し、時間差勤務など)
☑認定薬剤師資格の取得支援制度を導入する。
☑自己申告制度を採用している。(キャリアプラン、職務に対する希望など)
☑ノー残業デーを設けている。

  

退職に至る理由はその職員によって様々ですが、職場環境・制度を整えることで、長期的な就業(定着)につながると考えています。上記の事例の中には、費用・時間がかかる取り組みもありますので、すぐにでも取り入れられる項目から始めるのも一つです。例えば、日頃から新入社員と接点を持つだけでも、職員が抱える悩みや不安を早期にキャッチし、対処することができます。

  

まとめ

 

機器や設備、業務手順は職場によって異なります。既卒採用であっても、慣れるまではフォロー体制が必要です。一人ひとりの経験・習得度を確認し、質問しやすい環境や研修の機会を設けることで、安心して働くことができます。定期的な声かけを行うことで不安や悩みへの早期対応が可能です。求人の段階で、実態に近い情報、職場の雰囲気を提示することでミスマッチを防ぐことができます。勤務体制、キャリアプランなど、病院・企業全体で新入職員の職場環境・制度を整えることが、長期的な就業(定着)につながります。

 

マイナビ薬剤師「職場カルテ」イキイキ働く職場の声をお届け

マイナビ薬剤師では、企業・病院の特集ページを掲載しています。

マイナビ薬剤師(Webサイト・スマートフォンサイト)上に記事を掲載することで、

貴社・貴院の露出度を高め、閲覧者からの認知度・理解度の向上を図ることができます。

また、転職希望者に対して応募を促進し、かつ入社後のミスマッチの抑制につながります。

 

 


 

「職場カルテ」にご興味のある方は、以下よりお気軽にお問い合わせください。

メディカルサポネット編集部

この記事を評価する

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

TOP