2025.11.06
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vol.5 他の薬局・病院・ドラッグストアはどうしてる?
【有給休暇の取得促進】を大公開!

5分で読めるポイント解説 薬剤師白書2024

薬剤師白書2024

 

編集部より

働き方改革法案の成立により労働基準法が改正され、2019年4月から、企業は年間10日以上の有給休暇が付与されている労働者に5日以上取得させることが義務化されました。

 

しかし、厚労省の調査によると、有給取得について「ためらいを感じる」「ややためらいを感じる」労働者は全体の約4割に上ることが分かります。さらに、ためらいを感じる主な理由としては、「周囲に迷惑が掛かると感じるから」(44.9%)、「後で手間になるから」(38%)などが挙げられます。

※参考:年次有給休暇取得促進特設サイト

 

当記事では、事業者実態を明らかにし、「有給休暇の取得促進」の取り組みについて、「薬剤師白書2024年度版」のデータをもとに、詳しくご紹介します。

 

編集・構成/メディカルサポネット編集部

  

1. 薬剤師は、1年間でどのくらい有給休暇を取得できているか?

1. 薬剤師は、1年間でどのくらい有給休暇を取得できているか?

  

前年度に有給休暇の取得実績がある649人に、現在の職場の1年間の有給休暇の取得日数(前年度の取得実績、勤続1年未満の場合には今年度実績)を尋ねたところ、以下のような回答となりました。

  • 「5~9日」38.2 %
  • 「10~14日」28 %
  • 「1~4日」13.6 %
  • 「20日以上」8.2 %
  • 「15~19日」6.9 %
  • 「0」5.1%
  薬剤師からは、次の意見が挙がりました

 

■毎日呼び出され、注意される。有給休暇を取得できない。電話を無視する。休日に電話で怒鳴られる。<30代/病院>

 

給休暇が取りにくい。用事もないから、なおさら取りにくい。残業ばかりなので、規定以外の休みが欲しい。1ヶ月の労働時間の規定が170時間。薬局が開いていないのに、年末の休みを有給休暇にされたことがある。今年もそうなりそう。ブラックすぎる。嫌だ。<30代/調剤薬局>

 

有給休暇を取得しづらい状況なのに、上司が協力してくれない。同僚などと協力しながら取得しているが、上司が協力的ではないことに納得ができない。<40代/調剤薬局>

 

子供がいる人は育休や急な休みで有給休暇を使う権利があるが、子供がいないとフォローする機会は多いものの、それに対しては何もない。フォローに対して何かがあっても良いと思う。<30代/調剤薬局>

アンケート結果からは、医療および調剤薬局業界における働きにくさが浮き彫りになりました。

多くの方が、有給休暇の取得の難しさ長時間労働に悩んでおり、上司の非協力的な態度職場の雰囲気がその要因となっているようです。

 

さらに、未払い残業休日出勤の強制など、法令遵守の面でも課題が見受けられました。

働く人が安心して能力を発揮できる環境づくりが求められています。

 

では、従業員の有給休暇取得を促進するための取り組みを実施している薬局・病院・ドラッグストアは、どの程度あるのでしょうか。また、具体的にはどのような取り組みが行われているのでしょうか。

 
  

2.有給休暇の取得を促進する取り組み、行っていますか?

2.有給休暇の取得を促進する取り組み、行っていますか?

 

2019 年4月から、年5日以上の有給休暇の取得が義務付けられました(※)

薬剤師の有給休暇の取得を促進するための取り組みを実施しているか尋ねたところ、以下の結果となりました。

  • 「実施されている66.2
  • 「実施されていない」33.8%

 

※労働基準法が改正され、年10日以上の有給休暇が付与される労働者に対して、年5日以上取得させることが雇用主に義務付けられました。

 

 

3. 具体的に、どんな取り組みを実施・計画してますか?

3. 具体的に、どんな取り組みを実施・計画してますか?

 

薬剤師の有給休暇の取得を促進するための取り組みを「実施している」「実施を予定・計画している」と回答した事業者に、どのような取り組みを実施/計画しているか尋ねたところ、以下のような傾向が見られました。

  • 「時間単位や半日単位で有給休暇を取得できる」52.5%

  • 「病気休暇など、不測の事態の休暇を有給休暇とする」46.2%

  • 「長期休暇・連続休暇を取得できる」34.7%

  • 「休んだ人の業務をサポートする体制作り(チームでのフォロー、代替人員の確保など)」25.4%

  • 「管理薬剤師や上司からの呼びかけなど、取得しやすい雰囲気作り」21.0%

 

制度を整えるだけでなく、実際に「休みやすい」「取りやすい」と感じてもらえるような工夫も増えています。

また、上司や同僚の理解を深めたりチームで支え合える体制を整えたりと、職場全体で有給休暇を取りやすくする雰囲気づくりも広がりを見せているようです。

こうした取り組みからも、有給休暇の取得を本気で促そうという前向きな姿勢が伝わってきます。

  

 

4. 実施している取り組みで効果が高いことは?

4. 実施している取り組みで効果が高いことは?

 

薬剤師の有給休暇の取得を促進するための取り組みを「実施している」と回答した事業者に、実施しているもののうち、どの取り組みの効果が高いと思うか尋ねたところ、以下のような回答となりました。

  • 「適正な人員の配置・業務量の削減」60.8%

  • 「休んだ人の業務をサポートする体制作り(チームでのフォロー、代替人員の確保など)」 53.7%

  • 「長期休暇・連続休暇を取得できる」38.2%

  • 「時間単位や半日単位で有給休暇を取得できる」34.5%

  • 「管理薬剤師や上司からの呼びかけなど、取得しやすい雰囲気作り」 28.2%

  • 「有給休暇取得率の目標設定」25.4%

  • 「有給休暇の計画的取得(労使協定により計画的に取得日を割り振る)」 21.0%

  • 「有給休暇取得のための周知活動(ポスター掲示など)」16.7%

  • 「病気休暇など、不測の事態の休暇を有給休暇とする」15.4%

  • 「誕生日など、決まった日や申告した日を有給休暇とする」8.9%

  • 「その他」4.3%

     

     

適正な人員配置業務量の調整に加え、休暇を取った人の業務を円滑にサポートできる体制づくりを進めること。

そして、有給休暇を取得しやすくするための制度設計や、取得を後押しする仕組みづくり職場の雰囲気づくりを整えることが、有給休暇の取得促進に最も効果的であると考えられます。

 

こうした取り組みが進むことで、働く人が安心して休暇を取得できる環境が整い、職場全体の生産性や満足度の向上にもつながるでしょう。

 

  

5. まとめ

今回は、「有給休暇取得の促進」についてご紹介しました。

 

薬局長やエリアマネージャーがいくら有給休暇の取得を促しても、職場に「なんとなく休みづらい雰囲気」があると、従業員は気を遣ってしまい、結局休暇を遠慮してしまいがちです。

したがって、単に制度を整えるだけでなく、日常的に「お互いさま」という意識が根付く環境づくりが不可欠です。

 

たとえば、組織のトップに立つ人が率先して休暇を取得し、リフレッシュする姿を示すことが重要です。

また、ミーティングや日々のコミュニケーションの中で「しっかり休むことも大切だよ」とメッセージを発信することも、大きな意義があります。

 

上司や先輩がそのような前向きな姿勢を示すことで、職員一人ひとりも気兼ねなく有給休暇について話題にできるようになります。小さな意識の積み重ねが、結果的に「休みやすい職場」という文化を育んでいくのです。

 

 

 

↓全調査結果は、こちらよりダウンロードできます(会員登録無料)↓

薬剤師白書2024

 

 

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正な人員配置や業務量の調整に加えて、休んだ人の業務をスムーズにサポートできる体制作りを進めること。

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