2025.06.12
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令和6年度介護職員等処遇改善加算等実績報告書作成ガイド

~小濱道博のこれからの時代を乗り切る介護事業戦略 vol.7~

各資料の作成ポイントと対応するPDFつき!令和6年度介護職員等処遇改善加算等実績報告書作成に必ずお役立ていただけます。

令和6年介護保険制度改正に向けて 介護サービスの歴史20年を徹底検証(その1)

     

編集部より

2024年に行われた介護報酬改定や、経営情報の提供の義務化など、介護業界は大きな変化の波の中にあります。そのような時代において、日経ヘルスケアや介護ニュースJOINT、介護実務書籍執筆者としても著名な小濱介護経営事務所代表、小濱道博さんが「これからの時代を乗り切る介護事業戦略」を、解説していきます。

 

第7回は、「令和6年度介護職員等処遇改善加算等実績報告書作成ガイド 」です。

 

介護職員等処遇改善加算は、介護職員の処遇を改善し、それによって介護サービスの質を向上させるための重要な制度です。

その一環として実績報告書があり、これは制度の適正な運用を保証するために必要なものです。
今回は、その実績報告書
正確かつ適切に作成し、提出する方法を詳しく解説します。

介護事業を経営している方に必ずお役立ていただける内容となっております。ぜひお読みください。

    

執筆/小濱道博(小濱介護経営研究所 代表)

編集/メディカルサポネット編集部

              

  

                       

1. はじめに

介護職員等処遇改善加算は、介護職員の処遇改善を目的として、介護サービス事業者等に支給される加算金である。

この加算を算定している事業者は、その算定年度における賃金改善の実績を、所定の様式を用いて都道府県知事等に報告する義務がある。この報告が「介護職員等処遇改善加算等実績報告書」(以下、「実績報告書」という。)である。 

  

 

2. 令和6年度介護報酬改定のポイント

令和6年度の介護報酬改定において、介護職員の処遇改善に関する加算が大きく見直された。

具体的には、以下の3つの加算が一本化され、「介護職員等処遇改善加算」として、令和6年6月より新たに創設された 。    

  • 介護職員処遇改善加算(旧処遇改善加算) 
  • 介護職員等特定処遇改善加算(旧特定加算) 
  • 介護職員等ベースアップ等支援加算(旧ベースアップ等加算) 

 

この一本化により、事業者の事務負担が軽減されるとともに、制度の分かりやすさが向上し、利用者負担の理解を得やすくなることが期待された。

 

 

3. 実績報告書の構成

実績報告書は、主に以下の様式で構成される。 

  • 基本情報入力シート: 法人や事業所の基本情報を記載します。 
  • 別紙様式3-1(総括表): 加算の総括的な算定状況や、賃金改善の総額等を記載します。 
  • 別紙様式3-2(4・5月分): 令和6年4月・5月分の旧加算の算定状況を記載します。 
  • 別紙様式3-3(6月以降分): 令和6年6月以降の新加算の算定状況を記載します。これらの様式は、事業者の種別や加算の算定状況に応じて、適切に選択し、作成する必要がある。 

 

  

4. 実績報告書作成の詳細手順

(1)基本情報入力シートの作成

まず、基本情報入力シートを作成する。このシートは、法人名、所在地、代表者名、担当者名、連絡先等の基本情報を入力するもので、ここで入力した情報は他の様式に自動的に転記されるので、正確に入力しなければならない。

  • 入力項目: 法人名、所在地、代表者名、担当者名、連絡先等 。
  • 注意点情報を正確に入力すること。特に、法人名や所在地は、指定通知書等と一致させること。

 

参考URL:実績報告書(新加算及び旧3加算)作成用 基本情報入力シート(PDF)

 

 

 

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