2021.09.01
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最後まで自分らしく過ごしてほしい 在宅ホスピスの研究と普及

介護事業者インタビューvol.3 日本ホスピスホールディングス株式会社

 

編集部より

日本ホスピスホールディングス株式会社は、2019年3月に東証マザーズに上場しました。増加する看取り難民を解消するために、終末期ケアのイノベーションと普及を目指し、「ホスピス住宅」の展開を加速しています。ホスピス住宅とは、「自宅の快適さ」と「病院の安心感」の両方が実現可能な場所であり、医療サポートが継続的に必要な、がん末期やALSなど神経難病の方が、最期まで快適に、安心して暮らせる住まいの提供を目指しています。

 

取材・文/松崎純子(元新聞記者/介護ライター)

撮影/和知明(株式会社BrightEN photo)

編集・構成/吉井光洋(メディカルサポネット編集部)

 

 

執行役員社長室長の三重野 真さんに

ホスピス住宅への想いと今後目指す方向について伺いました

 

 

多死社会に対応 「ホスピス住宅」を展開

 

――会社の成り立ちについて教えてください

 

三重野 真さん(以下、三重野): 2014年8月にカイロス&カンパニー株式会社として、ファミリー・ホスピス鴨宮ハウス開設したのが始まりです。その後、東海エリアのナースコール株式会社が合流し、2017年1月日本ホスピスホールディングス株式会社を設立しました。2019年3月にマザースに上場、2021年4月に、事業運営をする子会社のカイロス&カンパニー株式会社とナースコール株式会社を統合し、ファミリー・ホスピス株式会社としました。2021年から、関東や東海エリア中心だった新規施設開設に加えて、関西エリアへの展開を強化しています。

 

 

――事業内容を聞かせてください

 

三重野:今、日本に訪れている多死社会に対応するため、「在宅ホスピスの研究と普及」を推進しており、現在20ヵ所(20219月現在)のホスピス住宅を運営しています。事業としては、「ホスピス住宅事業」「訪問看護事業」「訪問介護事業」の3つのサービスを提供しています。

ホスピス住宅は、入居対象者を末期がんやALS等の神経難病の方など、医療の支えが継続的に必要な方に限定した住まいで、サービス付き高齢者向け住宅または住宅型有料老人ホームとしての運営です。訪問看護と、訪問介護のサービスを組み合わせて提供しています。ホスピス住宅を拠点とした生活の質へのこだわりや、看護師を中心とした多職種チームによる医療ケアなどが特徴で、増加する医療依存度の高い方が看取り難民となる「社会課題」解決を目指しています。

 

――ホスピス住宅とは、どういうところですか?

 

 

 

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