どうしたらモチベーションの高い組織を作れるのか

    

編集部より

病院の事務長藤井将志さんが、実務者目線で病院経営を時に辛口解説する今シリーズ。

今回は、モチベーションの高い組織を作るためのポイントを紹介します。企業などの組織では、一般的に「2:6:2の法則」といったことが言われますが、筆者は、モチベーションが高い2割の人の中でも、さらにある特徴を持った人に注目すべき、と考えています。

その人たちの意見をどのように汲み取り、実現し、組織全体のモチベーションを向上させるか、ぜひこの記事をヒントにしてみてください。

  

執筆/藤井将志(特定医療法人谷田会 谷田病院 事務部長 藤井将志)

編集/メディカルサポネット編集部

  

  

1. モチベーションが高い組織の秘密とは?

 

病院関係者のイメージ 

「どうしたらモチベーションが高い組織が作れるのか」という質問をよく受けます。

 

筆者が所属している谷田病院が、そうなれているかどうかは分かりません。

しかし毎月のように病院視察に来てくださる方々が感想で述べることに、「皆さん楽しそうですね」とか、「病院や地域のこと好きですね」といったコメントを多くいただけます。

それで先述のような質問につながるのですが、「どうやればいいか」を言語化することには時間がかかりました。

 

一般的に人間が集まると2:6:2の法則”になると言われています。

これは上位の2割のパフォーマンスが高く、中間の6割が一般的、下位の2割はパフォーマンスが低いという風に分かれることです。 

  

例えば、上位2割の営業パーソンが利益の8割をもたらしている、といったことが起こります。

しかし、パフォーマンスが悪いからといって、下位の2割を排除したところで、新たに下位の2割が生まれる、などと言われています。

 

この上位2割の人がモチベーション高く仕事をすると、中間の6割の人が引き上げられ組織全体としてパフォーマンスが高い組織になる。

この2:6:2の法則を聞いても、どうやってやるのかというところにまで落とし込むことができませんでした

  

    

2.2:6:2の法則と組織のモチベーション向上

 

アイディアを持った看護師のイメージ

 

確かに日ごろからモチベーションが高い人はいます。

それが上位の2割であることは間違いないでしょう。

 

しかし、その2割をさらに細かく分類してみると、上位層に該当しながらも“行動を起こすのは躊躇している人”がいることに気づきました。

 

こうした人は、「いろいろ提案すると結局自分が動く羽目になるから…」といった類の言葉を発します。

つまり、いろいろな提案など、もっとこうしたらいいという意見は持っていても、それで手を挙げてしまうと、どうしても”デキル人”に仕事が集まるので大変になっていく

一方で、動かない人は何も提案しないので仕事が増えないといった状況です。

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