2021.11.05
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【看護職】昨今の採用手法トレンドは “非正規をパズルのように組み合わせる”企業担当が採用・市場感…全て語ります!

Vol.3『マイナビ看護師』リクルーティングアドバイザー

【看護職】昨今の採用手法トレンドは “非正規をパズルのように組み合わせる”企業担当が採用・市場感…全て語ります!

 

 

1.最近の事業者様が求めるニーズについて教えて下さい。

コロナ禍以前は、「入職後すぐに即戦力として活躍してくれる人材が欲しい」と経験値を重視した内容で事業者・人事担当者様にオーダーをいただくことが多かったです。しかし、最近では人物面を重視したオーダーをいただくことが多くなっております。その背景は、どれだけ経験を積んだ方を採用しても入職後に即戦力としてご活躍をされるが、チームの輪を乱す人では組織が崩れてしまうというリスクがあるためです。求職者の経験値がご希望よりも足りなかったとしても、「入職後に育てる環境や体制をつくるよ」とお話しくださる事業者・人事担当者様が増えてきているため、経験採用⇒人物採用へと、確実にシフトしている印象です。それから、これまでは「正社員の採用しか考えない」という事業者・人事担当者様が多かったのですが、コロナ禍ということもあり、求職者が「いつまで働けるかわからない」「まずはトライアルで3か月だけ…」とご希望を出される方が増えました。事業者・人事担当者様側も非常勤・時短正社員、有期雇用(3か月・6カ月限定)など、正社員以外の雇用形態で幅を広げた採用活動を考えております。しかしこれは結果として、母集団を形成しやすくなり、採用活動が成功している傾向にあると感じております。正社員という雇用形態に固執し、妥協して人選をする採用活動手法ではなく、人物面において良い方がいたら採用し、働き方に関してはパズルのように組み合わせて、人員配置を考える採用手法が今はトレンドになりつつあります。

 

 

2.成功事例を踏まえた上で母集団形成のポイントを教えて下さい。

母集団の形成が上手くできている事業者・人事担当者様は、看護部とコミュニケーションを取り情報収集した上で、「なぜ」を分析し数値でデータの蓄積ができていると感じています。まず初めに、①看護部とコミュニケーションを取り情報収集するという点についてです。私が担当した病院のお話しになるのですが、人事担当者様は「看護師の人数は足りています」仰っておりました。しかし、看護部長様にお電話をしたところ、「欠員が出たので採用を強化し、病棟編成を行いたい」というお返事がありました。詳しくお話を伺いたかったので、その病院に訪問し採用活動を本格的に行うことになりました。結果として、2カ月で12名の採用が決まりました。看護基準加算も取れたことにより、病棟編成もできたため利益にも繋がりました。事業者・人事担当者様側と看護部が採用に関して話し合う機会を定期的につくり、人員に関する現状報告や採用費をどのくらい使えるのかなど話し合う機会をつくることが重要だと感じております。次に、②の「なぜ」を分析し数値でデータの蓄積ができている点についてです。中途採用活動を行う際に、▲名人材が欲しい、そうするためには▲月までに▲名を書類選考し、▲名を面接し、▲名に内定を出す。と逆算して考えられている事業者・人事担当者様が多い印象があります。また、どんな理由で内定辞退や面接・見学辞退に繋がっているのか、どんな理由で早期退職に繋がっているのかに関しても分析されております。その上で情報を看護部にも共有し、面接時に一歩踏み込んだ内容を踏まえて面接することで、採用のミスマッチを減らす努力をされております。「他の病院はどうしているんだろう?」とお悩みの事業者・人事担当者様が多いと思いますので、ぜひ実践していただければと思います。

 

<こちらのセミナーを上記の参考にご視聴ください>

 

3.年間の採用スケジュールはどのように組み立てれば良いですか?

マイナビ看護師にご登録いただく求職者様の傾向として、半年~1年先の入職を目標に計画的に転職活動をしたいと希望する方が多いのですが、多くの事業者・人事担当者様は「欠員が出たからすぐに人が欲しい!」と仰る方が大半です。職員が退職するタイミングをコントロールすることは難いと思います。しかし、単発的な”穴埋め採用”になってしまうと、採用活動をし続けなければならないという負のスパイラルが続く可能性があります。このため、大体の予算と人件費についての金額を把握した上で、「うちの病院は▲月に退職者が出る傾向があるな」と確認し、事業者・人事担当者側も計画的に採用活動を行っていくことをオススメしております。

 

 

4.定着率を高めるにはどうすれば良いか?事業者・人事担当者様へアドバイスをお願いします。

私が担当させていただいている病院・クリニック・施設の事業者・人事担当者のみなさまには必ずお伝えしていることがあります。それは、入職した方へのフォローについてです。新規入職者は職場環境や仕事内容など…全てにおいて、右も左もわからない状態です。そして、毎日緊張しながら出勤します。教育担当者を付けるだけでなく、病院全体でその方をフォローする仕組みづくりが必要です。仕組みづくり、というと難しく感じられてしまうかもしれませんが、定期的な面談や日々の気付きの部分で、一言、言葉を掛けてあげるだけで良いのです。看護職のみなさまはホスピタリティが高い方が多く、自分が組織や患者様に求められていること、褒められることで「自分はこの病院にいる意味があるんだ」「もっとこの人たちと一緒に働きたい」と感じやりがいに繋がる傾向があります。このため新規入職者を迎えてから半年間は、日々のコミュニケーションを大切にするなど組織全体でその方と接点を持つようにしていただければと思います。

 

<こちらの記事を上記の参考にご覧ください

vol.1 看護師が退職・転職活動を決意する理由・タイミングとは?

 

まとめ

コロナ禍以前は、「入職後すぐに即戦力として活躍してくれる人材が欲しい」と経験値を重視した内容で事業者・人事担当者様にオーダーを頂くことが多かったが、最近ではチームの輪を乱す人では組織が崩れてしまうというリスクがあるため、人物重視の採用へとシフトしている

「正社員の採用しか考えない」という事業者・人事担当者様が多かったが、コロナ禍で求職者が「いつまで働けるかわからない」「まずはトライアルで3か月だけ…」と希望される方が増えたことで、非常勤・時短正社員、有期雇用(3か月・6カ月限定)など、正社員以外の雇用形態で幅を広げた採用活動を考えている事業者・人事担当者様が増えている。正社員に固執し妥協して人選をする採用活動手法ではなく、人物面において良い方がいたら採用し、人員配置を考える採用手法が今はトレンドになりつつある

母集団の形成が上手くできている事業者・人事担当者様は、看護部とコミュニケーションを取り情報収集し、▲月に入職してもらうにはどうしなければいけないかを数字で明確にした上で採用活動を行っている

マイナビ看護師にご登録いただく求職者様の傾向として、半年~1年先の入職を目標に計画的に転職活動をしたいと希望する方が多い

「欠員が出たからすぐに人が欲しい!」という“穴埋め採用”ではなく、「うちの病院は▲月に退職者が出る傾向があるな」とデータを基に確認をし、計画的に採用活動を行うことをオススメします

定着率を高める秘訣は定期的な面談や日々の気付きの部分で、一言言葉を掛けてあげること。看護職のみなさまはホスピタリティが高い方が多く、自分が組織や患者様に求められていること、褒められることで「自分はこの病院にいる意味があるんだ」「もっとこの人たちと一緒に働きたい」と感じやりがいに繋がる傾向がある

 

 

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