2019.03.15
3

風疹の患者報告数、2週連続で100人超
首都圏を中心に報告相次ぐ

メディカルサポネット 編集部からのコメント

国立感染症研究所 感染症疫学センターが3 月 6 日現在の風疹流行に関する緊急情報」を配信しました。感染者の多くが予防接種を受けていません。現在の風疹の感染拡大を防止するためには、30~50 代の男性に蓄積した感受性者を早急に減少させる必要があります。厚生労働省は2021年度末までの約3年間で、これまで風疹の定期接種を受ける機 会がなかった昭和37年 4 月 2 日~昭和54年 4 月 1 日生まれの男性を対象に、風疹の抗体検査を前置した上で、定期接種(A 類)を行うことを発表しています。

 

 風疹の患者報告数が2週連続で100人を超えたことが12日、国立感染症研究所がまとめた2月25日から3月3日までの週の患者報告で分かった。首都圏を中心に報告が相次いでおり、東京都は抗体検査で免疫がないと判明した場合、ワクチンの接種を検討するよう呼び掛けている。【新井哉】

 

  

 この週の患者報告数は、前週比5人減の113人。都道府県別では、東京が35人で最も多く、以下は神奈川(21人)、大阪(15人)、千葉(11人)、埼玉と福岡(共に5人)、北海道、三重、兵庫(いずれも3人)、愛知、佐賀、沖縄(同2人)などの順だった。

  

 2019年の風疹の累積患者報告数は768人となっており、大流行した13年に次ぐペースで増えている。推定感染地域は「国内」が608人、「国内・国外不明」が151人、「国外」が7人、「国内または国外」が2人だった。予防接種歴に関しては、「接種なし」と「不明」が全体の9割超を占めている。

  

 19年の累積患者報告数を年齢・男女別で見ると、医療制度の変遷で定期予防接種の機会がなく、抗体保有率が低いとされる39―56歳の男性の報告数が4割近くを占めている。

  

 患者の報告が目立っている首都圏では、自治体が警戒を強めている。東京都健康安全研究センターは、注意を促すリーフレットを作成し、ホームページに掲載。妊娠初期に感染した場合、胎児が感染し、白内障や難聴、先天性心疾患を特徴とする先天性風疹症候群を発症する可能性が高くなることや、予防にはワクチンが有効であることを取り上げている。

 

  

 出典:医療介護CBニュース

この記事を評価する

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

TOP