2019.01.17
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AI活用の医療機器開発、次世代評価指標で対応へ
PMDA中期計画案

メディカルサポネット 編集部からのコメント

医薬品医療機器総合機構(PMDA)は、2019年度から23年度までの中期計画案をまとめました。一部の医療現場では、医師の省力化を推進する方法のひとつとして、AI技術が少しずつ導入され始めています。少子高齢化や医師数の偏りなどがある現状を踏まえても、今後、医療の進歩や省力化にAI技術の活用は欠かせない存在になると予想されます。

 

 医薬品医療機器総合機構(PMDA)は、2019年度から23年度までの中期計画案をまとめた。AIなどを活用した医療機器の開発に向け、「次世代評価指標」を構築する方向性を示している。【新井哉】

  

 AI技術を用いた医療機器への対応を巡っては、継続的な性能の変化などのAIの特性を踏まえた形で医療機器を評価する必要性が指摘されている。学習に伴って性能が徐々に変化するシステムに関しては、学習前と比べて性能が悪くなった場合、誤診による患者の病状の悪化や死亡につながる恐れもあるからだ。

  

 PMDAの科学委員会AI専門部会が17年12月にまとめた報告書では、開発者が学習過程をコントロールしない場合、「開発者はその学習をさせた者(医師等など)にリスクヘッジの一部を委任せざるを得ない」と指摘。品質や有効性、安全性の確保における製造販売業者の役割を重視する医薬品医療機器等法の体系と相いれるのかなどの課題を挙げ、「医療機器に該当する場合の品目の同一性が保たれるかどうかに関する検討が必要となる」としていた。

 

 報告書などを踏まえ、中期計画案では、医療機器の審査業務に関する項目で、AIやゲノム解析、量子ビームなどの革新的・先端的な技術を活用した医療機器の開発を視野に入れた対応の方向性を記載。「次世代評価指標」の構築によって「イノベーションへの的確な対応を図る」としている。

 

 

出典:医療介護CBニュース

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