2019.08.02
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週刊まとめ1分ニュース
ー1分で読む今週のトピックスー
【7月29日~8月2日】

今週のトピックスが1分でわかる「週刊まとめ1分ニュース」。約10秒で読める要約を付けた記事6本をお届けします。

           

    1.1型糖尿病へのSGLT2阻害薬使用で注意喚起―日本糖尿病学会(7月30日)

    日本糖尿病学会は、「SGLT2阻害薬の適正使用に関する Recommendation」を改訂し、ウェブサイトに掲載した。ケトアシドーシスのリスクを踏まえ、1型糖尿病患者への使用に関して注意喚起している。改訂は3年ぶり3回目。学会によると、2018年12月以降、一部のSGLT2阻害薬(商品名:スーグラ、フォシーガ)が成人1型糖尿病患者におけるインスリン製剤との併用療法として適応取得したが、ケトアシドーシスのリスク増加が報告されている。海外では、成人1型糖尿病への適応申請に対し、欧州医薬品庁がBMI 27kg/m2以上に限定して承認され、米食品医薬品局では承認が見送られている。

    2.新機序の緑内障治療薬エイベリスの適正使用を喚起、禁忌症例への投与相次ぐ(7月29日)

    参天製薬は、昨年11月発売の緑内障・高眼圧症治療薬「エイベリス点眼液」について、禁忌である眼内レンズ挿入眼の患者に投与され黄斑浮腫を生じた症例報告が相次いでいることから、注意喚起した。患者が「無水晶体眼または眼内レンズ挿入眼」に該当しないことを確認するよう求めた。医薬品医療機器総合機構も周知した。同薬は世界初の選択的EP2受容体作動薬で、眼圧降下作用を示す。臨床試験で黄斑浮腫の発現が高頻度に認められたため、無水晶体眼と眼内レンズ挿入眼への投与が禁忌に設定された。同社は処方前に、無水晶体眼または眼内レンズ挿入眼でないこと、白内障の手術歴がないことの確認徹底を依頼している。

    3.被保険者番号を活用する仕組み、秋までにまとめ 厚労省、医療情報の連結推進で(8月1日)

    厚生労働省の有識者検討会は、医療などに関する患者情報を連結させるため、医療保険の被保険者番号を活用する仕組みの議論を始めた。検討会は月1回程度開かれ、秋までに取りまとめる。2021年度からの運用開始を目指す。厚労省が示した基本スキームでは、確認したい番号について「どの被保険者番号が同一人物の番号であるか」を照会し、管理・運営主体が回答する。活用主体の条件は医療などのデータベース保有主体のうち一定基準をクリアし、仕組みを活用するニーズが高い主体とした。管理・運営主体は「全国で一元的に対応できる」「公的な性格を有する」ことなどを条件とした。

    4.70年ぶりの宿直基準、「二次救急で許可が取れる」と歓迎―医法協副会長(7月31日)

    医師の働き方改革に関する厚生労働省の検討会の構成員、馬場武彦氏(日本医療法人協会副会長)が講演し、7月に70年ぶりに発出された医師の宿直基準を「二次救急で宿直基準の許可が取れる」と歓迎した。基準で求められる“十分な睡眠”は、個人的見解として6時間とした。許可基準として、夜間の十分な睡眠確保を前提に「通常の勤務時間の拘束から完全に解放された後に行う」「一般的な宿日直の業務以外に従事できるのは特殊な措置を必要としない軽度、又は短時間の業務に限る」など条件を提示。検討会構成員24名中、病院団体代表は馬場氏を含む2名のみで、「地域医療を継続させることが自分の役割だと思い、議論に臨んだ」と振り返った。

    5.医師から他職種へのタスクシフティング、業界団体ヒアリングが終了(7月30日)

    医師の労働時間短縮に向けた重要課題の他職種へのタスクシフティング(業務移管)を巡り、厚生労働省は6団体からヒアリングを実施した。ヒアリングは3回開催され、日本医師会など医療関係の職能団体や基本領域学会が意見を陳述。今回で厚労省が予定していた計30団体からの意見聴取が終了した。ヒアリングに出席した四病院団体協議会は、看護師や救急救命士、薬剤師らへの業務移管を主張。侵襲性の低い医行為にかかる包括的指示モデルを業務場所別で示してほしいと要望した。日本看護協会は「ナース・プラクティショナー(NP)」制度の構築を訴えた

    6.看護師が自律的に判断できる範囲拡大など提言 日看協 NP制度創設も(8月1日)

    日本看護協会(日看協)は、厚生労働省の「医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフティングに関するヒアリング」で、医師から看護師への業務移管を進めるため、全ての看護師が判断できる範囲の拡大などを提言した。医師から指示を受けなくても一定レベルの診断や治療などを行える看護師「ナース・プラクティショナー」(NP、仮称)制度を創設し、NPによる医療提供が可能な体制づくりの必要性も強調した。タスク・シフティング推進策として、看護師が患者の状態を見極め、必要な検査を代行できるよう提案。医師の到着時には検査結果が出ており、すぐに治療を始められるメリットがあると主張した。

     

    メディカルサポネット編集部

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