2019.07.18
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医師国試、出題数減の影響など検証開始─医道審部会、来春取りまとめ

メディカルサポネット 編集部からのコメント

16日に令和元年度第1回医道審議会 (医師分科会医師国家試験改善検討部会)が開催され、医師国試の改善に向けた意見交換が行われました。同部会では主に4年に1度のペースで出題内容や合格基準の見直しを行っています。

2018年2月の国試から試験日数が短縮したことに伴って出題数が減ったことへの影響と評価の分析、卒前教育・卒後臨床研修・専門医制度を含めた一連の医師養成課程の中に位置付けた適切な出題内容、合格基準の変更がされたことに対する評価と影響などが分析、検討されます。そのほか、医学生の診療技能や態度を評価する共用試験OSCE(客観的臨床能力試験)の位置づけなども論点となります。

 

医道審議会の医師国家試験改善検討部会(部会長:中谷晴昭 千葉大副学長)は16日、医師国試の改善に向けた検討を開始した。第112回国試(2018年2月実施)から適用された試験日数短縮や出題数削減の影響などを検証。2020年3月をメドに報告書を取りまとめる。

  

同部会では、概ね4年に1度のペースで医師国試の出題内容や合格基準などの見直しを行っている。15年3月に取りまとめられた前回報告書に沿って、第112回国試から試験日数が3日間から2日間へ短縮され、出題数もそれまでの500題から400題に減らされた。厚生労働省は同部会でこれらの見直しの影響と評価の分析を行い、20年度中にも出題基準改定に反映させたい考えだ。

  

医学生の診療技能や態度を評価する共用試験OSCE(客観的臨床能力試験)の位置づけも主要な論点の1つとなる。20年度より医療系大学間共用試験評価機構(CATO)を実施主体として全国の医学部で臨床実習後OSCE(Post-CC OSCE)が実施される予定となっており、既にトライアルが始まっている。国試としてのOSCEの実施を巡っては医学教育関係者の間でも賛否が分かれているが、国試導入の妥当性も検討する。

  

このほか、外国の医学部・医学校の卒業者が日本の医師国試を受験するケースが増加傾向にあることから、試験方法などの対応を議論する。

  

医師国試の改善に向けた検討を開始した医道審議会部会

 

 

出典:Web医事新報

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