2019.07.12
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介護・福祉の知識を有する新看護職の養成を検討―東京都医師会

メディカルサポネット 編集部からのコメント

9日に開かれた東京都医師会の記者会見で、3期目の会長に就任した尾﨑治夫会長が活動方針を発表し、准看護師の養成校を新しい看護職の養成校に切り替える考えを明らかにしました。今秋、検討委員会が立ちあげられる予定です。准看護師をめぐっては以前から日本看護協会は看護師資格への一本化を推奨する一方で、医師会は准看護師の必要性を主張してきました。現在、准看護師の希望者は減り、養成校の廃校が相次いでいます。医療・介護・福祉の幅広い知識・技能を有する看護師の養成は、地域医療を支える上で今後ますます重要になります。

 

東京都医師会の尾﨑治夫会長は9日に記者会見を開き、介護や福祉分野の知識・技能を有した新しい看護職の養成を検討する方針を明らかにした。

 

会見で尾﨑氏は、6月に3期目の会長に就任したことを報告し、2年間の任期の活動方針を説明した。

 

その1つが、地域医療の中でかかりつけ医のパートナーとして必要な看護職のあり方を検討すること。

 

尾﨑氏は「診療所を受診する高齢者は介護保険の利用者も多く、患者さんを支援するために地域包括支援センターと連携が必要なこともある」と現状を説明し、「地域の中でかかりつけ医と働く看護師は、高度に専門分化した看護師ではなく、医療・介護・福祉の幅広い知識・技能を有していることが求められる」と指摘。その上で、「かかりつけ医とともに地域医療を担う新しい看護職の養成を考えたい」と述べた。

 

養成方法については、准看護師の養成校を新しい看護職の養成校に切り替える私案を提示。准看護師について尾﨑氏は、希望者が減少し、養成校の廃校が相次いでいることを紹介し、「(准看護師の養成は)時代の区切りが必要」との認識を表明。「国家資格は国レベルでの検討が必要だが、准看護師は都道府県で養成が可能なので、東京都でどういうことが可能なのかも含めて、今後検討したい」と述べた。今秋にも会内に検討委員会を立ち上げる予定という。

 

「東京から日本を変えていくという視点を持って活動したい」と意欲を示した東京都医師会の尾﨑治夫会長

 

 

出典:Web医事新報

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