2019.05.20
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ベージニオ錠、重篤な間質性肺疾患で安全性速報
厚生労働省、使用上の注意に「警告」を新設

メディカルサポネット 編集部からのコメント

厚生労働省は17日、乳がん治療薬「ベージニオ錠」を使用した患者14人が重篤な間質性肺疾患を発症し、このうち3人が死亡したことから、製造販売業者に安全性速報を出して医療関係者などに注意喚起するよう指示しました。初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認など患者の状態を十分に観察することが求められます

(参考)抗悪性腫瘍剤「ベージニオ錠」投与患者における間質性肺疾患に関する注意喚起について

 

 厚生労働省は17日、乳がん治療薬「ベージニオ錠」(一般名アベマシクリブ)について、同錠を使用した患者14人が重篤な間質性肺疾患を発症し、このうち3人が死亡したため、添付文書の使用上の注意を改訂するとともに、安全性速報(ブルーレター)を出して医療関係者などに注意喚起するよう、製造販売業者に指示した。【新井哉】

 

 

 ベージニオ錠は2018年9月に承認されたもので、日本イーライリリー(神戸市)が製造販売している。ホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がんに効能・効果がある。厚労省によると、18年11月の販売開始後の推定使用患者数は約2000人。

  

 使用上の注意に「警告」を新設し、「間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例も報告されているので、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部X線検査の実施等、患者の状態を十分に観察すること」などと追記する。

  

 日本イーライリリーも患者やその家族に対し、▽階段を登ったり、少し無理をしたりすると息切れがする▽空咳が出る▽発熱する―といった症状が急に出現したり、持続したりする場合は、すぐに医師や薬剤師に連絡するよう求めている。

 

    

出典:医療介護CBニュース

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