2025.12.12
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vol.1 保育士が退職・転職活動を決意する理由とは?

5分で読めるポイント解説 保育士白書2025

『保育士白書2025年度版』

編集部より

保育の現場では、子どもたちの成長を支える保育士の存在が欠かせません。

しかし今、多くの園で保育士不足が続いているのが実情です。

 

2013年度の「待機児童解消加速化プラン」以降、国や自治体は人材確保に向けた取り組みを継続してきました。

待機児童数は2018年をピークに減少しているものの、現場からは依然として「人が足りない」という声が寄せられています。

 

そこで今回は、『マイナビ保育士』が実施したアンケート調査から、保育士・幼稚園教諭の働き方や意識の実態をピックアップしてご紹介します。

「給与や待遇にどれほど満足しているのか」「日々どんなストレスを抱えているのか」「どのような場面にやりがいを感じているのか」

──こうした“働き手の本音”に加え、事業者側が取り組む労働環境改善の実情についても明らかにしました。

 

現場のリアルを知ることで、採用活動の改善や離職防止、定着率アップのヒントがきっと見えてくるはずです。

 

編集・構成/メディカルサポネット編集部

 

1. 保育士の転職・就業動向

以下は「保育士白書2025年度版」における、退職・転職動向に関する調査結果です。

 

 

2. 保育士が感じる仕事のやりがい

2. 保育士が感じる仕事のやりがい  

現在の職場で仕事をする上でのやりがいを感じると回答した241人にそれはどのようなときかを尋ねたところ、上位に以下が挙げられています。

  • 「子どもの成長を感じたとき」86.3%
  • 「園児・保護者に感謝されたとき」56.4%
  • 「自身の得意な分野で貢献できたとき」39.8%
  • 「上司や先輩に働きぶりが評価されたとき」35.3%

 
子どもが成長していく姿に触れられること、保護者や園児から感謝されること自分の得意分野でしっかり貢献できること、そして上司や先輩に認められる瞬間は、大きな励みになります。

こうした日々の保育への貢献や周囲からの前向きな反応、自分自身の成長実感が、保育者のやりがいにつながっているといえるでしょう。

 

では、保育士が退職を考える理由にはどのようなことがあるのでしょうか。

 

 

3. 退職・転職を考えるきっかけ


3. 退職・転職を考えるきっかけ

 

退職を考え始めたきっかけ・理由を尋ねたところ、上位に以下が挙げられています。

  • 「人間関係に関する理由」51.8%
  • 「給与条件(年収・月収・手当・賞与など)に関する理由」40.0%
  • 仕事内容・やりがいに関する理由34.1%
  • 「勤務時間・勤務体系(シフト制度など)に関する理由」25.3%
  • 園が目指す方向性や目標に関する理由」22.1%
      

保育者が職場を選ぶ際には、まず日々の関わりに直結する人間関係が大きな決め手になっています。

さらに、給与や待遇などの生活基盤に関わる要素も重視され、働き続ける安心感を求める傾向が見られます。

一方で、仕事内容ややりがい、勤務時間の柔軟さ、そして園が掲げる理念との相性など、自分らしい働き方を実現できるかどうかも重要な判断軸になっていることがうかがえます。

 

では、保育士が仕事を長く続けるには何が必要になるのでしょうか。

  

 

4. 保育士を長く続けるために

4. 保育士を長く続けるために

 

保育士を長く続けるために何が必要か尋ねたところ、上位に以下が挙げられています。

  • 給与などの待遇面の充実」83.5%
  • 良好な人間関係」81.5%
  • 十分な保育士の数」71.2%
  • 休暇の取りやすさ」63.8
  • 長時間労働負担を軽減する体制」53.2%

 

働き続けたいと感じるためには、給与などの待遇だけでなく、周囲との良好な関係や十分な人員体制など、安心して働ける環境づくりが重要であることがわかります。

休暇の取りやすさ長時間労働を抑える仕組みも求められており、総じて「無理なく続けられる職場」であるかどうかが大きな分岐点になっています。

 

つまり、待遇の改善は前提としつつ、心身ともに無理なく働ける環境が整っていることが、仕事に集中できる土台となります。

 

 

5. まとめ

人間関係や給与など、日々の働きやすさに直結するポイントが不満として表れています。

さらに、仕事内容への手応えや園の方針とのズレといった「気持ちの面」でも迷いが生じている様子がうかがえます。

こうした複数の小さな違和感が重なり、離職を考えるきっかけになっていると考えられます。

 

では、こうした課題に対して、事業者側はどのような取り組みを行えばよいのでしょうか。

 

次回は、『保育士白書2025年度版』のデータをもとに、実際に定着率向上に成功している事業所の具体的な施策を紹介していきます。現場で働く人にも、採用・管理を担う立場の方にも役立つ内容となっていますので、ぜひご期待ください。

 

 

 

↓全調査結果は、こちらよりダウンロードできます(会員登録無料)↓

保育士340人のリアル 労働・雇用実態調査 『保育士白書2025年度版』~保育士の「労働実態」「就労・転職志向」とは?~

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