2018.08.29
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株式会社マイナビ 薬局・ドラッグストア専任リクルーティングアドバイザー

INTERVIEWS

弊社で活躍中の薬剤師領域専任のアドバイザーに、薬局やドラッグストアにとっての採用活動のコツを聞きました。

▼目次 

 

 

1.母集団作成に向けての成功事例

求人票は見栄えも大事。求職者へ詳細の情報提供が応募数増加のポイント。

---フォーマットが決まっている求人票ですが、求職者にアピールする方法はありますか?

 

募集要件や労働条件、企業・店舗の特徴について記載されているのが求人票です。求職者は求人票の情報をもとに応募先の候補となる企業を選定します。求人票のテンプレートは決まっていますが、情報の質量にはばらつきがあります。例えば、年収。まだ面接も行っていない方に提示できる年収を決めることは正直難しいと思います。採用側としては、この段階ではある程度抑えておきたいという希望もあることでしょう。しかし、年収は求職者にとって転職先を最終決定する際の大きな判断材料です。過去の年収の提示実績を元に、求人票に記載する年収額は下限から上限までを幅をもたせて書くことが有効です。新卒・未経験の何も経験がない方を採用した場合の年収額から、管理職経験があるような即戦力の方を採用した場合に提示できる年収の幅を書き出すことをおすすめします。また、備考欄に「新卒・未経験者:●万円~」「管理職経験者:●万円~(経験によって変動あり)」など、より詳しい説明を記載することも効果的です。求職者にとって今後のキャリアパスが想像できることは、仕事へのモチベーションにも影響を与えます。

 

求職者にとって、入社後の働き方をイメージできることは非常に重要。

---興味を持っていただいた次のステップとして、応募を増やすためのポイントはありますか?

 

求職者が入社後の働き方を想像できるような情報を提供することが大切だと考えています。具体的には「入社後、一緒に仕事をする職員さんの人柄・タイプ」「管理薬剤師さんの人柄」「患者さんに対しての服薬指導の仕方」「職場の雰囲気」といった情報を入手することを心がけています。

 

求職者に求人を紹介する際、労働条件や募集要項に加えて、職場内部の情報まで理解していると求職者もその職場で働くイメージが沸きやすくなり、その求人に応募しやすくなります。過去に私が担当していた薬局でも、職場内部の情報を積極的に入手しキャリアアドバイザーに周知したところ、今まで応募が無かったところから初めて応募となり、その後の応募数・面接数ともに増加していきました。また、求職者が入社後の働くイメージを持つことは応募数・面接数を増やすだけでなく、入社後のギャップの軽減にも繋がり、結果的に早期での退職を防止することができます。

 

弊社では、企業の採用活動を支援するリクルーティングアドバイザーと、求職者の転職活動を支援するキャリアアドバイザーがそれぞれ分かれています。求職者と実際に面談し、求人を紹介する立場であるキャリアアドバイザーが、求人の情報や魅力を理解していることが、応募の母集団形成には非常に大切です。

私はリクルーティングアドバイザーとキャリアアドバイザーの両方を経験しています。キャリアアドバイザーとして求職者と面談をする際に、求職者は「求人票上の情報だけでなく、職場内部の情報まで求めている」と感じたことをきっかけに、リクルーティングアドバイザーとして企業に訪問する際は、職員の人柄や職場の雰囲気といった情報を入手することを意識しています。職員の人柄や職場の雰囲気といった情報や、また、時にはその職場のネックポイントを入手することも意識しています。

 

 

弊社は1店舗で経営している企業から全国に何店舗も展開している企業まで、必ず1社に1人ずつ専任のリクルーティングアドバイザーがついています。職場の雰囲気や現場で働く職員の特徴は店舗によって異なるのは当然ですので、リクルーティングアドバイザーが店舗ごとの情報を収集するようにしています。時にはリクルーティングアドバイザーが各店舗に足を運び、自らの目と耳で情報を入手するため、職場の生の情報を求職者に伝えることができるのは弊社の強みだと思います。

 

2.求職者の志望度を高める面接のコツ

面接のテクニックで採用活動が大きく左右する。求職者の希望に沿った企業情報を面接で話すことで志望度が高まる。

---面接に来られた方の入職志望度を高めるテクニックはありますか?

 

私たちは、面接を受けてみての感想や面接先に対する印象を求職者に確認しています。中には「印象、雰囲気があまりよくなかった」「実際に面接に行ってみたら想像していたものとギャップを感じた」という感想が返ってくることがあります。詳細を聞いてみると「面接官が一方的に話していた」「面接官から会社説明があったが、こちらから質問する時間が無かった」「自身について質問されることがなく面接が終了した」と一方通行だった場合、志望度に影響を与えているようです。

 

面接後に求職者の志望度が高まるためのポイントは、(1)求職者の転職理由、(2)求職者が応募された背景、(3)面接で求職者に話すべきポイント、の3つを事前に把握していることが必大切です。

 

 (1)求職者の転職理由

求職者が次の転職先に何を求めているかがわかります。今回の転職活動で叶えたいポイントが潜んでいます。

 

 (2)求職者が応募された背景

応募した企業に対する志望動機や、魅力に感じているポイントが隠されています。

 

 (3)面接で求職者に話すべきポイント

求職者の転職理由・応募背景を踏まえ、面接で求職者に伝えるべき企業の魅力や推しポイントです。

 

 

 

例えば、求職者が「女性としての働き方を改善したい」という転職理由であれば、「女性社員の割合」「女性社員の平均年齢」「女性社員の退社時間・残業時間」「産休育休の取得率・復帰率」などをお話されると心に響きます。更に、「ライフイベントの多い女性も、私たちの企業では長く勤められる環境があります。だから、あなたが今回の転職で叶えたいことを私たちの企業では叶えられますよ」というメッセージや具体的な入職後の流れ、求職者にとってメリットに感じる福利厚生などを伝えると効果的です。求職者の希望に沿ったエピソードや事例を面接でお話することで、求職者に「ぜひここで働きたい」と志望度を高めることができます。

 

求職者(薬剤師)は平均5社の企業に応募されます。内定が出た時点でそこに決定するのではなく、併願先全ての面接を受けられてから、入社先を決定したいという方がほとんどです。それだけ面接での印象が入社に大きく影響するのです。薬局やドラッグストアにとっては、求職者と直接接点の取れる面接の場で、いかに求職者にアピールし、要素を払拭することで志望度を高められるかが採用活動を大きく左右します。

      

    3.女性の働きやすさを打ち出すポイント

    薬剤師は全体の6割を女性が占めているため、いかに女性のハートを掴むかがポイント。

    ---どのように女性の働きやすさを打ち出していくべきですか?

    例えば、夜遅くまで営業しているドラッグストアは、「時短勤務が取得できる年数の延長」や「契約社員制度の導入」によって勤務時間や休日の融通が利きやすい制度の改善をされているところがほとんどです。また、制度の導入だけでなく、「時短制度の利用実績」「看護休暇・産休育休の取得率」「女性管理職の割合」を数値として出しているところは採用に成功しているケースが多いです。私の担当しているドラッグストアでは、女性求職者と面接を行う場合は面接官として女性の役員が同席し、女性の働きやすさを求職者にダイレクトに伝えているところもありました。世代やポジションを超え、働く女性同士が共感しあうことで志望度が高まり、入社につながっているケースもありました。

     

     

    4.現役キャリアアドバイザーが聞いた求職者のホンネ

    勤務条件だけでなく企業の将来性を重視される薬剤師が増加しています。

    ---最近の薬剤師の求職者はどのような傾向がありますか?

    長く勤められる職場かどうかを重視される薬剤師が増えています。以前は年収アップ勤務時間の改善といった「働く上での条件の改善」を目的とした転職活動を行っている薬剤師が多くいました。しかし、調剤報酬改定など、今後も起こりうる改定を見据えて、打撃に耐えうる職場を希望される方が増えてきています。雇用条件だけでなく、経営方針や将来に向けた方向性に目を向けだしています。

     

    薬剤師全般が長く勤められる職場を求めている背景からか、ドラッグストアへの転職を希望される方が増えています。ドラッグストアは夜遅くまで営業していたり、店舗が無休営業だったりしますが、複数の事業を行っているところが多く、調剤報酬改定で調剤部門が打撃を受けてもそれ以外の部門で売上を補填できること、調剤部門に力を入れていて調剤の経験も積めたり、調剤に加えてOTC(一般用医薬品)の経験を積める店舗もあることを魅力と考えている求職者が多くいます。

    将来性を証明するには今後の経営方針を伝えることがカギ。

    最近の求職者の傾向も踏まえると、ドラッグストアにも薬局にも「今後の経営方針」をご説明いただくことが求められていると感じます。求職者が、応募先の企業が今後どのように事業展開されていくかどうかをイメージできるための情報が必要です。「基準を取るため活動」「今後のM&Aの見通し」「新規店舗の運営予定」「健康サポート薬局への移行」といった詳細の経営方針は現在の求職者にとっては非常に重要な情報です。
     

     

     

    プロフィール

    株式会社マイナビ

    薬局専任リクルーティングアドバイザー


    マイナビに入社後、リクルーティングアドバイザーとして薬局やドラッグストアを担当。キャリアアドバイザーとしての経験も活かし、企業・求職者への徹底的なヒアリングによる、ミスマッチの少ない支援に定評がある。

     

    採用・育成・定着 のポイント

    Point.01 「母集団形成」
    求人票は企業の窓口となる情報のため、情報の正確さはもちろん、モデル年収などの具体的な情報を盛り込むこと、また、求職者が入職後の働き方を想像できるような情報を発信することが重要です。求人票の書き方のコツに関しては、リクルーティングアドバイザーにご相談ください。

    Point.02 「求職者の志望度を上げる」
    面接前に求職者の「転職理由」「今回応募をした背景」「面接で求職者に話すべきポイント」の3つのポイントを把握しておくことが重要です。3つのポイントに沿った面接のトークを考え求職者の志望度を高めましょう。

    Point.03 「最近の求職者の特徴を把握」
    最近は、長く勤められる職場を次の転職先に求める求職者が増えてます。法改定があっても成長できる企業であることを証明するために、今後の経営方針や事業展開を求職者にお伝えしましょう。

     

     

    メディカルサポネット編集部

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