2018.03.23
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新・看護必要度「最終的にクリアできるのでは」
国立大学附属病院長会議・山本氏

メディカルサポネット 編集部からのコメント

国立大学附属病院長会議の常置委員会が、2018年度診療報酬改定で基準が変更される新・看護必要度(重症度、医療・看護必要度)のシミュレーション結果を公表しました。新基準の看護必要度IとIIのいずれかを満たさない病院は37病院中6病院あったが、看護必要度Iについては、ほぼ要件を満たしているとのこと。


国立大学附属病院長会議の常置委員会は16日、東京都内で定例記者会見を開き、2018年度診療報酬改定で基準が変更される「重症度、医療・看護必要度」(看護必要度)のシミュレーション結果を公表した。新基準の看護必要度IとIIのいずれかを満たさない病院は37病院中6病院あったが、看護必要度Iについては、ほぼ要件を満たしている。山本修一常置委員長(千葉大学医学部附属病院長)は「(各病院が)最終的に基準をクリアできるのではないかと考えている」と述べた。【大戸豊】
 
18年度診療報酬改定に伴い、看護必要度については、従来の測定方法である「看護必要度I」と、診療実績データ(DPCのEF統合ファイル)を使ってA項目とC項目を評価し、これとB項目とを組み合わせる「看護必要度II」のどちらかを選ぶ必要がある。
常置委員会は今回、37の国立大学附属病院の17年4月から18年1月まで(10カ月分)のDPCデータを基に試算を行った。新基準I・IIのいずれかを満たしていないのは6病院だったが、看護必要度Iは、ほぼ基準をクリアしている※特定機能病院の看護必要度の基準(7対1入院基本料相当)は、看護必要度Iが28%以上、看護必要度IIが23%以上とされている)
 
国立大学附属病院長会議の常置委員会資料より(23%以上と28%以上の赤線は編集部が記入)


山本氏は、EFファイルは診療報酬請求が目的の入力のため、処置などで入力が完全でない可能性があるとし、入力精度の向上に向けた施策や、適正な患者の受け入れや入院管理も必要になると述べた。
 
常置委員会では、今回改定で評価できる点として、▽ロボット支援下内視鏡手術の保険適用の拡大▽救命救急入院料などにおける医師の勤務場所の緩和▽画像診断管理加算3の新設▽常勤麻酔科医師による医学管理の評価引き上げ-などを挙げた。
その一方で、ロボット支援下内視鏡手術の評価は、腹腔鏡手術点数と変わらないことから、採算割れになるなどのマイナス面を挙げている。

出典:医療介護CBニュース

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