2021.06.16
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RSウイルスの流行本格化、4週連続で患者増
2019年の流行に次ぐ規模に

メディカルサポネット 編集部からのコメント

国立感染症研究所が公表した5月31日から6月6日までの週の全国の定点医療機関当たりの患者報告数は、定点当たりの報告数に変更された18年以降では4番目に多い報告数となっており、乳幼児に肺炎などを引き起こすRSウイルス感染症の流行が本格化しています。

  

 

 乳幼児に肺炎などを引き起こすRSウイルス感染症の流行が本格化している。1週間当たりの患者報告数は4週連続で増えており、2019年の流行に次ぐ規模となっている。【新井哉】

 

 国立感染症研究所が公表した5月31日から6月6日までの週の全国の定点医療機関当たりの患者報告数(小児科定点医療機関約3000カ所)は、前週比約2.8%増の2.56人で、定点当たりの報告数に変更された18年以降では4番目に多い報告数となっている。

 

 都道府県別の患者報告数は、山口が11.72人で最も多く、以下は、福井(9.61人)、石川(8.41人)、奈良(7.38人)、山形(7.17人)、富山(6.24人)、岐阜(5.68人)、静岡(5.57人)、和歌山(5.17人)、大分(4.94人)、大阪(4.84人)、愛知(4.22人)などの順だった。

 

 山口県感染症情報センターは「県全体で発生が多い状況」と説明。福井県では15年以降で最も多い患者報告数を記録した。奈良県でも「高い水準」で推移しており、同県感染症情報センターは、「流水と石けんによる手洗い」「タオルやおもちゃの共有を避ける」といった感染予防対策に努めるよう呼び掛けている。

 

 RSウイルスは、呼吸器感染症の1つで、感染から2-8日後に上気道炎、気管支炎、細気管支炎、肺炎などの症状が現れる。患者のほとんどは軽症で済むが、小児を中心に重症化するケースもある。予防方法は、手洗いやマスクの着用、子どもが日常的に触れるおもちゃなどを消毒することなどが有効とされている。

 

 

 

出典:医療介護CBニュース

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